遠藤周作の名著にも登場した老舗喫茶『珈琲冨士男』でいただく昔懐かしいサンドイッチが美味しい理由【長崎グルメ】
●こだわりたっぷりのコーヒーとサンドイッチが有名な長崎市のコーヒー屋さん。懐かしさを感じる店内で名物グルメをいただいてきたので、ご紹介します。
昭和21年創業の老舗『珈琲冨士男』。有名作家である遠藤周作の『砂の城』の一説で「タナカヤで流行の服を見物したあとは、銀嶺か富士男という店でやすむ。富士男は珈琲がおいしい。」と取り上げられた喫茶店です。 老舗喫茶『珈琲冨士男』の関連画像 昔ながらのサンドイッチが注目を集め、土日には開店と同時に満席になることも。最近では、あまり見かけることがなくなった昔ながらのサンドイッチが食べられると聞いて、長崎市に到着した日に食べに行ってきました。
昭和レトロな店構えの『珈琲冨士男』
筆者が訪れた日曜のランチタイムもほぼ満席状態。この日は雨が降っていたため、普段より空いていましたが、午前中はモーニングを食べに来たお客さんでいっぱいだったとのこと。 『珈琲冨士男』で人気なのが、本の中で「しあわせの黄色いサンドイッチ」と絶賛されたこともある「エッグサンドセット」。しかし、今回は地元の人がおすすめしてくれた「フルーツサンドセット」を注文しました。
店内には香ばしいコーヒーの香りが立ち込めていて、世界中でコーヒー豆を買い集めている筆者にとっては幸せな空間。昭和レトロな内装とインテリアは懐かしさがあり、心地よかったです。
この日は人気の「エッグサンドセット」と「フルーツサンドセット」以外にもハムトーストがメインの「コーヒーセット」を注文している方の姿も多くありました。地元の常連さんは「コーヒーセット」を注文するのが定番なのかもしれませんね。
計算し尽くされたようなバランスのサンドイッチ
フルーツサンドイッチとサラダ、ドリンクのセット。ドリンクはコーヒー、紅茶、ミルクから選べますが、コーヒー店なので断然コーヒーがおすすめ! 甘いフルーツサンドイッチとの相性も抜群です。カウンターからは、壁にかかった「珈琲抽出責任者」の文字が。丁寧にコーヒーを淹れている姿から、そのこだわりが伺えました。 コーヒーはマイルドな味わい。後味がすっきりとしていて、嫌な苦味やえぐみもありませんでした。
フルーツサンドは甘すぎず、食べるたびに違うフルーツが口の中に入ってきて飽きません。クリームとフルーツのバランスが絶妙でしつこさはないものの、しっかりクリーミーで満足感があるボリュームでした。