拮抗するアメリカ大統領選 「無党派層の取り込みが鍵」“激戦州”を制するのは【Nスタ解説】
日比キャスター: 戦いがより激しくなっていますが、ここまでの接戦は過去にあったんでしょうか。 上智大学 前嶋和弘 教授: ほぼ記憶にないんですよね。世論調査がしっかりしてきたのは1980年代以降です。 あえて言えば2000年のときは、ほぼ同点で、フロリダ州で再集計して537票で決まりました。今年もかなり似たような感じの動きになっていて、最後の最後までわからないです。 ■「一番最近では200年前に」激戦のすえ…もし同数だったら 加藤キャスター: 選挙人は538人いますが、これは偶数です。もし、双方が269人ずつ獲得し、半分ずつに割れてしまった場合はどうなるのかについてです。 2025年1月に臨時選挙が行われ、下院議会で大統領を投票で選び、上院議会で副大統領を投票で選ぶという流れになってくるようです。 産婦人科医 宋美玄さん: 1月まで決まらないこともあり得るんですね。最初から奇数にしとけばいいのに、と思います。 こういったケースも過去にはあるんですか? 上智大学 前嶋和弘 教授: 一番最近では、200年前の1824年にありました。やはり大混乱になります。 大統領は下院議会で決めるんですが、下院は50州あって、1州1票となります。4000万人がいるカリフォルニア州でも1人(1票分)、約50万人がいるワイオミング州でも1人(1票分)ということです。 議席が偶数の州もあるので、同点になったらどうするのか、ルールを決めないといけないと思います。 日比キャスター: 投票が終わった後のアメリカの情勢もかなり心配ですね。 上智大学 前嶋和弘 教授: 期日前投票の一部で「郵便投票」があるんですが、そのボックスが燃えることが起きました。 期日前投票をするところで何かあってはいけないと、銃を抱えている人がいっぱいいて監視している状況です。選挙が終わった後の方が混乱するかと思います。 実際に、過半数270票を取れるかどうかの戦いになってくるでしょう。