韓・現代製鉄が米南部で電炉新設を検討。海外初の上工程、現代自やGMなど車向け供給狙う
韓国・現代自動車グループの鉄鋼大手、現代製鉄が米国南部で電炉新設を検討していることが明らかになった。実現すれば、現代製鉄にとって海外初の製鉄上工程事業となる。同グループは現代自動車がジョージア州で、起亜自動車がアラバマ州で完成車を生産している。昨年9月には現代自動車と米GMが鉄鋼を含めた共同調達など包括的業務協力で合意しており、現代製鉄は現地生産でこれら車向けの鋼材供給を狙うものとみられる。 投資計画は決定していないが、米でトランプ次期大統領が一律関税の導入を掲げる中、現代自Gにとり米での鋼材現地生産は重要な経営課題となっている。需要低迷で韓国内の事業が振るわない現代製鉄としても米国進出は成長戦略にあたり、グループ力をあげ実行することが前提の計画として検討されている。 建設地は米南部でもルイジアナ州ニューオーリンズが有力候補とされる。現代・起亜自動車の米工場は年間100万トンを超える鋼板を使用しているとされ、GMなどグループ外や自動車以外での販売を見据えると年産能力は200万~300万トン規模の電炉工場になるものと見込まれる。