米国株に6月以来最大の資金流入、トランプ氏が勝利した選挙翌日
(ブルームバーグ): ドナルド・トランプ氏が米大統領選での勝利を宣言した6日に、米国の株式ファンドには200億ドル(約3兆円)の資金が流入したと、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストは指摘した。
1日当たりの流入額としては5カ月ぶりの大きさだったと、ストラテジストのマイケル・ハートネット氏はEPFRグローバルのデータを引用して分析。トランプ氏の保護主義的な姿勢から恩恵を受けるとみられる小型株には、3月以来最大の38億ドルが流入した。
米国株は今週、最高値を更新。選挙結果や米金融当局による追加利下が背景にある。S&P500種株価指数は週間ベースで約1年ぶりの大幅高となる勢いだ。
トランプ氏が提案する法人税率引き下げは、企業業績を押し上げると見込まれている半面、次期政権下で実施され得る関税や移民政策はインフレ再燃につながるとの懸念もある。10年債利回りはトランプ氏勝利を受けて、一時急上昇した。ただその後は、こうした上げの大半を失う展開となっている。
「インフレの高まりイコール債券売りだ」とハートネット氏は述べた。
トランプ氏の「大勝」は、約8兆ドルの減税や3兆ドルの関税収入、1兆ドルの歳出削減といった「大型政策」につながり得ると、ハートネット氏は論じた。共和党は上院を奪還。下院では開票が続いている。
リポートによれば、米株式ファンド全体で11月6日までの1週間には328億ドルが流入した。一方、欧州の株式ファンドは6週連続で資金流出に見舞われた。米関税による欧州株への影響が警戒された。
原題:US Stocks Draw Biggest Inflow Since June on the Day of Trump Win(抜粋)
--取材協力:Michael Msika.
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Sagarika Jaisinghani