菅田将暉「語彙力失ってる系の感想も」もらってうれしかった感想を明かす
俳優の菅田将暉が10月15日、都内で行われた映画「Cloud クラウド」受賞記念トークイベントに、黒沢清監督と共に出席。本作に関してのうれしかった感想を明かした。 【写真】黒沢清監督に祝福の言葉を贈った菅田将暉 ■黒沢清監督、長いレッドカーペットに戸惑い 本作は、ネット社会に広がる見えない悪意と隣り合わせの“いま”ここにある恐さを描くサスペンス・スリラー。転売で稼ぐ主人公・吉井良介を菅田が演じる。この度、黒沢監督は、第29回釜山国際映画祭にて、アジアン・フィルム・メーカー・オブ・ザ・イヤー賞を受賞した。 菅田は、黒沢監督へ「おめでとうございます」と祝福の言葉を送り、「世界中にファンの方がたくさんいて、今さらかもしれないですけどすごくうれしい気持ちです」とコメント。黒沢監督は「頑張りました」とうなずき、二人は笑顔を浮かべた。 映画祭ではレッドカーペットが非常に長かったそうで、黒沢監督は「そんなにレッドカーペットをたくさん歩いた経験もないんですけど、10メートルくらいかな?ってつもりで行ったら30~40メートルあったかな」と回顧。 「拍手されたりして、どう歩いたらいいのかだんだん分からなくなるんですよ。10メートルくらいだったらとっとと歩けばいいかというくらいなんですけど…」と明かし、「手を振ってみたり…中途半端で。前の女優さんとかが優雅にしていると、追い抜くわけにもいかないじゃないですか。微妙な速度で『どうしよう』と思ってなんとかたどり着いた」と語った。 黒沢監督が「菅田さんとかああいうときどうされるんですか?」と尋ねると、菅田は「僕もそんな経験はあまりないです。ただ僕は、それとない笑顔でやり過ごすと思うんですけど(笑)」と告白。黒沢監督は「非常に緊張したレッドカーペットでした」と振り返った。 ■菅田将暉、作品へのうれしかった感想を明かす また、イベントでは観客から寄せられた質問に答える場面も。「この映画でもらった一番うれしかった感想はありますか?」という質問に、菅田は「同業じゃない友達たちが『めっちゃおもしろかった!次会うとき話聞かせて!』みたいな…このテンションの『おもしろかった』は初めてかなって」と答え、「いわゆる『くらったわ』とか『泣いた』みたいなテンションではなく」と説明した。 菅田は「一つのカルチャーとして楽しんでくれたんだなという感じがした」としみじみ。黒沢監督も「『びっくりした』『今の日本映画でこんなのあるんですね』っていう感想はうれしかったですね」と語った。 続けて「意外と語彙力失ってる系の感想もうれしかった」と言い、「『やばいものを体験した』『なんて言えばいいかわかんないけど、楽しかった』みたいな言葉は多かったです。みんなたぶん初体験なのかな」と話していた。 ◆取材・文=山田果奈映