レゴがブロックだけで「復活⇒快進撃」を遂げた必然 グローバルのマーケティング責任者を直撃
(フォートナイトを手がける)エピックゲームスも、任天堂と同様にすばらしいパートナーだ。フォートナイトの世界観をレゴブロック化していくことで、多くの人に体験を広げることができるのではないかと思いスタートした。 フォートナイトならではのサバイバル性などの特徴をしっかりと入れ込んだうえで、“没入感”にこだわった。初心者から熟練したプレイヤーまで、どんな人でも楽しめるような世界観を作りたいという思いがあった。
メタバースでは、人が相互に関わり合いながら、どう空間を広げていくかが重要だ。そのためには、クリエイター(ユーザー)に対してユニークなツールをどれだけ提供することができるかも重要だと思っている。 もともとフォートナイトはアップデートを続けているゲームで、新たなマップもどんどん出てくる。それだけメタバースが広がっていくので、没入感を作ることができる。 ■「没入感ある体験」で他ゲームと差別化 ――オンラインの世界では競合も多いのでは?
いくつか差別化ポイントがあるが、その1つはまさにリアルとデジタルの橋渡しをすることで、非常に没入感のある体験を提供できるというところだ。 他のデジタルゲームは多くの場合、あくまでもデジタルの空間のみで存在する。どれだけ没入感があるかを考えると、レゴブロックに引けをとってしまうと思う。 さらに将来的には、フィジカルで組み立てたレゴブロックをデジタル(ゲームの世界)に持っていくことができるようにしたい。こういったところこそ、レゴブロックならではの強みではないか。
――デジタルの発展を経て、いま再び子どもたちの遊び場がリアルに戻ってきている印象もあります。 背景には、子どもがリアルとデジタルをシームレスに行き来して遊ぶことができるようになったことが1つある。そして、私たちがリアルとデジタルの世界を隔てなく過ごすことができているのは、デジタルというものを恐れることなく、さらに双方のエンゲージメントを増やすことができる機会があると認識できたからだ。 実際、消費者にとってよりよいリアルとデジタルの体験を提供できている。デジタルなレゴブロックとリアルなレゴブロックで何ができるかを考え、橋渡しを行い、没入感のある商品を展開できたことは大きい。リアル、デジタル両方で、この先もエンゲージメントをさらに高めることができるだろう。