レゴがブロックだけで「復活⇒快進撃」を遂げた必然 グローバルのマーケティング責任者を直撃
大人向けの玩具は他の(海外)市場でも非常に反応が高く、このポートフォリオをさらに展開するチャンスがあると感じている。 ――ブロックは自由な遊び方ができるがゆえに、どういったカテゴリーの商品を展開するかといった見極めが重要だと思います。 ブロックのパーツがあればなんでも作ることができる、というのはその通りだ。だからこそ、ユーザーがどんな情熱を持っているのかを考え、しっかりとしたアプローチが重要となる。
(新商品の開発に当たっては)まずは大きなポートフォリオからスタートして、デザイナーと何度もクリエイティブセッションを行い、必ず成功が見込めて効果的かつ需要がある領域に絞り込んでいく。 向こう2~3年の間に、大型ゲームIPの商品展開や、スターウォーズなどのエンタメIPにも入っていく予定だ。レゴアートは大型スポーツイベントに合わせてフランスを代表する建築やアート作品などにも目を向けていきたいと考えている。ほかにもこれまで得意としてきた自動車などのカテゴリーや、宇宙をテーマにした展開も今後着手していく。
■ゲームメーカーとのコラボを広げる理由 ――最近はマリオやどうぶつの森など、ゲームIPとのコラボ商品を積極的に展開しています。どういった狙いからですか。 ゲームは子どもだけではなく大人にもファンがすごく多い。 彼らは大好きなゲームに、さまざまな形でエンゲージしたいと思うだろう。 例えばマリオもゲームで遊ぶのはもちろんだが、グッズ、おもちゃなどを買ってそろえたい人は多いと思う。そういったデジタルな世界とフィジカルな世界を、私たちならではのユニークなやり方でつなぐ体験を提供できると考えている。
任天堂との取り組みがスタートしたのも、そうした思いからだった。子どものみならず大人も、お気に入りのキャラクターとリアルで遊ぶことができる。デジタルと同じように、自分の思い思いのシーンを作って遊ぶことができるのは、レゴブロックならではだと思う。 ――逆に「レゴ(R)フォートナイト」(レゴグループとエピックゲームスが共同開発した、オープンワールドのサバイバルゲーム)では、デジタル上にレゴブロックを持ってきていますね。