予算委仕切り、手堅くデビュー 立民・安住氏、与党に警戒感
衆院予算委員長に就任した立憲民主党の安住淳氏が5日、同委の集中審議で「仕切り役」として本格デビューした。 衆院で与党が過半数を失い、野党が30年ぶりに同委員長ポストを獲得。安住氏は「黒子に徹する」との宣言通り、手堅く議事を進行したが、与党からは先行きを警戒する声も漏れる。 「時間を守りなさい」。安住氏は、持ち時間を過ぎて質問しようとした立民議員を厳しく注意。石破茂首相へのやじも制するなど、中立の立場を意識した委員会運営に努めた。 その一方で、自民党の派閥裏金事件を巡り、立民側が旧安倍派の元会計責任者らの参考人招致を求めると、「理事会で速やかに協議する」と回答。審議後、記者団に「質疑で言ったことをそこで終わりにするつもりはない」と語るなど、独自色をのぞかせる場面もあった。 安住氏は、立民の国対委員長を長年務め、政権と対峙(たいじ)してきた。そのため、自民中堅は「極端なことはできないだろうが、審議の行方は読めない」と不安を口にした。