[MOM1016]阪南大MF松本楓悟(3年)_のほほん笑顔に隠れた負けん気「みんなに遅れないように…」、2点ビハインドから2ゴール含む3得点関与
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [12.16 インカレ決勝ラウンド第2節 阪南大 3-2 中京大 J-GREEN堺メインフィールド] 【写真】「可愛すぎ」「佐々木大樹のモノマネ?」乃木坂46五百城茉央さんがオフショット公開 チームを救う2得点となった。初戦黒星で後がない阪南大(関西1)だが、第2節は中京大に前半15分までで2失点。しかし、MF松本楓悟(3年=阪南大高)が28分に自らのボール奪取からFW金本毅騎(2年=C大阪U-18)の1点をお膳立てすると、29分、35分と立て続けに2ゴール。3得点に関与し、大逆転勝利に大きく貢献した。 前半15分までで2失点。2連敗すればグループ突破が絶望的になるなか、松本は「マジで終わったなと思った」と振り返る。だが、28分に右サイドでボールを奪い切ってパスを出すと、金本が巧みな個人技で1点を返す。「毅騎が点を取ってくれたので、もうワンチャンあるかなというのはあった」。そして、今度は自らのゴールでそのチャンスを掴んでいく。 金本の1点目から1分後、阪南大は左サイドのDF渡邉吏海(4年=岡山U-18)が左サイドから左足でクロスを上げる。PA中央に詰めていたのは松本。「いいクロスが上がってくれた。触るだけだった。SBのおかげ」。いいボールだからこそ焦りも生まれる。「絶対外さんとこう」と松本はミートを意識。左足ダイレクトで合わせ、ゴールに流し込んだ。 さらに、松本が試合をひっくり返す。前半35分、再び左サイドから渡邉が今度は右足でクロス。敵陣PA内で待ち構えていたのも再び松本。今度はヘディングシュートを叩き込み、自身2点目で3-2と逆転に成功した。 去年は2番手のチームで研鑽。今年からトップチームで試合に絡み始めた。北條貴紀コーチは関西選手権・大阪体育大戦の松本を「すばらしいパフォーマンスだった」と振り返る。しかし好不調に波があり、優勝を果たした今年夏の総理大臣杯でも決勝で出番は来ず。それでも、「能力は高い」と北條コーチは太鼓判。リーグ戦5試合と出場機会は少なかったが、2得点2アシストと勝負強さは垣間見せていた。 北條コーチも「のほほんとしている」と語るように、試合後の松本は「勝ててよかった」と柔らかな笑み。だが、仲間の活躍に内心思うところもあった。 「味方がみんな結果を出していくので、自分も遅れないようにがんばろうと思っていた」。松本の主戦場でもある右サイドにはV・ファーレン長崎への来季加入が内定したMF齋藤遼太(4年=長崎U-18)や高い攻撃力を持つMF三好麟大(4年=流通経済大柏高)もいる。「サイドが結果を出す中で自分も遅れないように」と奮闘の理由を明かした。 大舞台での戦いを経て、勝負へのこだわりは徐々に増す。3位・桐蔭横浜大と同勝ち点の2位・阪南大は、最終節の結果次第でどう転ぶかわからない。その最終節では、松本が出場することができなかった大臣杯決勝の相手、新潟医療福祉大と対戦する。「次勝ってグループリーグを突破したい」。ほのかな負けん気をのぞかせながら、最終節での勝利を誓った。