ジェネラティブNFTが広げるクリエイターの新しい可能性【SENSORS】
ブロックチェーンに記録された代替不可能なデジタルデータ「NFT」。近年、アートやゲームなど、様々な分野への活用が進んでいる。 その中で、近年、特に注目されているのが「ジェネラティブNFT」だ。ジェネラティブNFTは、プログラムなどにより自動生成されたNFTである。例えばイラストの場合、一枚毎に人の手で描かれるのではなく、顔、服装、背景などパーツ毎に描かれたアイテムがプログラムで組み合わされ、全て絵柄の異なる作品が多数生み出される。 ガチャガチャのようにどんな作品が手に入るかわからないワクワク感や、絵柄違いの作品を自動で大量に作れる機能性を持つジェネラティブNFTは、ファンとクリエイターの新たな関係を紡ぎ始めている。その可能性について、ジェネラティブNFTの最前線で活躍する4人が語り合った。
■「絵を描いて生きるのは難しい」 やむなく選択したサラリーマン生活
ジェネラティブNFTの発展は、クリエイターの生き方にも変化をもたらしている。 これまで、クリエイターとして生きていくことは難しいと言われてきた。インターネットやSNSの発達でクリエイターの発信機会は増え、個人がイラストなどの作品を発表し、それが拡散され、話題を呼ぶことは珍しくない。しかし、それによって「お金が稼げる人」は一部。イラストが拡散してバズり、フォロワーが増えてもすぐにお金は生まれない。
ジェネラティブNFTコレクション「クリプトニンジャ・パートナーズ・ジョブズ(CryptoNinja Partners Jobs=以下CNPJ)を創設したうじゅうなさんも、昨年まで「底辺営業マンだった」と過去を振り返る。 「幼少期から絵を描くのが好きで、クリエイターとして生きてみたい気持ちはありました。でも絵を描いて生きるのは難しいと諦めていて、住宅営業という絵とは全く関係のない職業に就いていました。というのも、例えばクラウドソーシングなどで安価な仕事を積み重ねてからでないと、クリエイターとして食べていけないと感じていたからです」