ジェネラティブNFTが広げるクリエイターの新しい可能性【SENSORS】
日本発のジェネラティブNFTコレクション「ネオトーキョーパンクス(NEO TOKYO PUNKS)」の創設者のNIKO24さんも共感を示す。 「私も同じで、小さなころから絵を描くことが好きで、趣味でイラストを描いてSNSに投稿していましたが、反応はもらえてもそれが何かにつながるというわけではありませんでした」
2022年リリース時には売上世界一を記録したジェネラティブNFTコレクション「新星ギャルバース」を運営する草野絵美さんは、ミュージシャンとしての自身の体験を重ねる。 「これまではファンコミュニティがあっても、お金はなかなか集まりませんでした。それに、ストリーミングサービスになってからは、楽曲がどれだけ聴かれても1再生で0.1円の金額しか入ってこない。クリエイターがインターネットで活躍できるようになった一方で、相当バズらない限りお金は入ってこない世界観から、少数の熱量の高いファンによってクリエイターが支えられる時代がきたのかなという印象です」
■個人でもいきなり世界で挑戦できる
そんな世界に風穴を開けたのが、NFTだ。デジタルデータの唯一性が証明されたことで、アナログで描かれた1点ものの作品のように、希少性が価値になる。また、マーケットプレイスで取り引きできるため、すぐにお金に還元される。 うじゅうなさんはNFTとの出会いによってクリエイターとして生きる手段を見い出した。 「CNPJのトレードボリュームは日本円換算で4.7億円ほどの規模になりました(2023年4月現在)。CNPJがなかったら、私は本当に生きていけなかったと思います。サラリーマン生活をしていたころは貯金389円で、1日3食白米しか食べないような日もありました。今はNFTのおかげで生活できています」
NIKO24さんは、2021年9月頃からNFTクリエイターとしての活動を開始。サラリーマンとして働くかたわら、「世界に通用するジェネラティブコレクションを日本から出したい」と、地道にNFTを発行してきた。その後、2022年3月に発表したネオトーキョーパンクスが人気を博し、起業した。