やはりイヤフォンのマイクとは違う! ビデオ会議にも役立つ「HyperX」のUSB接続コンデンサーマイク新モデルを試す
「HyperX NGENUITY」でカスタマイズ可能
基本的な設定は全て本体だけで行えるが、ゲーミングらしいライティングの設定は専用ソフト「HyperX NGENUITY」から行える。なお、HyperX QuadCast 2/2 S自体はMacでも利用できるが、macOS用のHyperX NGENUITYはリリースされていない。HyperX NGENUITYはゲーミングブランドHyperXシリーズで共通のソフトウェアなので、ゲーミングデバイスといえばWindowsということでMacの需要が少ないということなのだろう。 HyperX NGENUITYでは、マイクの音量や接続したイヤフォン/ヘッドフォンの音量調整、マイクのミュート、指向性パターンを画面上から変更できる。また、本体では設定できないハイパスフィルターも有効にできる。筆者の環境ではそこまで大きな違いは感じなかったのだが、PCのファンのノイズやエアコンの動作音など、低音域の騒音をカットしてくれる機能だ。 もう1つ、HyperX NGENUITYでしかできないのがライティングの設定だ。QuadCast 2 SはフルカラーLEDを搭載しており、発光パターンや色などを細かく設定できる。 これに対して、HyperX QuadCast 2は、赤色LEDのみなので色の変更などはできない。発光ポイントも、上下の2カ所しか選択できないようだ。とはいえ、普段使いする場合には派手な設定は行わず、非表示にするか単色で固定にしてしまうことが多いのではないかと思う。赤色のみというのが目に優しくないと感じるかもしれないが、明るさを落とすことは可能だ。
音質に妥協したくないならビデオ会議での使用も有効
肝心の音質について、この手のマイクを使用したことがなく、比較対象がイヤフォンのマイクになってしまうのだが、やはり大きな差を感じる。指向性をカーディオイドモードにしていることもあり、周囲が多少騒がしくてもそうした音は拾わない。家族が在宅中にビデオ会議をよく行うのであれば、大きなメリットだ。さすがに、マイクのすぐ横にあるキーボードのタイプ音は拾ってしまうが、マイクの裏側にキーボードを置けばタイプ音もほとんど拾わなくなる。 なお、HyperX QuadCast 2とHyperX QuadCast 2 Sの音質の差に関しては、筆者には正直違いが分からなかった。配信する、演奏を録音するなど本格的な使い方をするのであれば差が現れるのかもしれないが、ビデオ会議メインで考えるのであれば、より安価なHyperX QuadCast 2で十分と言えそうだ。 もっとも、ビデオ会議メインなのであれば、HyperX QuadCast 2/2 Sはオーバースペックすぎる。1万円台程度のもっと安価な製品でも十分だろう。それでも、価格に見合った音質は得られるし、何より机上にあるとカッコいい。常に視界に入るものなので、そうした満足感も重要だ。 ビデオ通話の音質には妥協したくない、ゲーム中のボイスチャットにも利用するという人にとっては、購入を検討する価値はありそうだ。
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