確定死刑囚らも食べる『プリズンカレー』『プリズンコッペ』のお味は?…東京拘置所で開催された「矯正展」に一般人が大行列
大人気!「プリズンカレー」「プリズンコッペパン」を実際に食べてみた
イベント開始直後から長蛇の列をなしていたのは「西原屋」の出店ブースだ。ここでは毎年大人気だという「プリズンカレー」(税込み600円)が販売されている。このカレーは普段、被収容者に提供しているレシピで作られているそうだ。 米7割・麦3割の比率が特徴的。ジャガイモやにんじん、玉ねぎ、豚肉がよく煮込まれた濃い目の味付けの一般的なカレーであり、麦入りごはんとバランスがとれていて美味しい。大ボリュームで満足感の高い商品だ。 「『プリズンコッペ』も当所で被収容者に給与しているパンです。矯正展開催に伴い、事業者の方に一般の方向けのジャムやあんこバター、ピーナッツバターなどの種類を特別にご用意していただきました。通常、被収容者に提供しているものはコッペパン単体で味が付いていないものです」 「不動製パン」ブース。こちらも長蛇の列ができていて、開始30分で売り切れている種類もあった。「プリズンコッペ」(税込み200円)はおよそ25㎝もある大きさ。ジャムは100円で別売りもあり、味の変化も楽しめる。
素朴な疑問も刑務官に直接聞ける!貴重な機会でもある
あいにくの雨模様にも関わらず、多くの来場者でにぎわっていた「矯正展」。 今回は性格検査体験コーナーや、子どもが刑務官の制服を試着できるもブースあり、家族連れも多い印象を受けた。 性格検査体験コーナーにはパネルの展示や東京拘置所のジオラマもあり、普段見られない拘置所に興味を持つ人も多くいて、来場者の疑問に丁寧に答える刑務官の姿が印象的だった。 最後に、刑務官から聞いた東京拘置所の豆知識をご紹介しよう。 東京拘置所の変わった形は、保安警備上や職員の執務環境等、様々な観点から検討し、このようなデザインを採用したそうだ。 屋上にあるアーチ状の部分が運動場になっている。被収容者は主にランニングや腕立て伏せやスクワットなどの器具を使わない筋トレをしているそうだ。ちなみに共同室や独房で運動することは、原則、禁止されているらしい。 独房はトイレが仕切られているが、共同室のトイレは、小さな部屋(写真奥の扉)のようになっている。独房、共同室ともに部屋にクーラーは設置されておらず、廊下に設置されているという。 テレビは地上波放送が視聴可能(受刑者)。ラジオも聞くことが出来て、新聞は一人15分の制限時間があり回覧されるそうだ。 ―――この「矯正展」は来年も開催予定とのこと。興味が沸いた方はぜひ行ってみてはいかがだろうか。 取材・文・撮影/逢ヶ瀬十吾(A4studio)
逢ヶ瀬十吾/A4studio