自転車の「ながらスマホ」「酒気帯び運転」厳罰化 広島県警が初日検問で5件検挙 14歳以上は“赤切符”の対象に
安全のため「強化されたほうがいい」
JAFの調査では、スマホを見ながら運転をすると、目線が手元のスマホ周辺に向き、前方に視点が定まらない。 さらに、実験では片手運転によるふらつきで不安定な走行となり、人など障害物にぶつかるという結果が出た。 街の人に聞くと、実際に危険を感じた経験がある人は少なくないようだ。「携帯を持って自転車に乗っている人や速いスピードで急に右や左に曲がったりする人がいるので、ちょっと怖いなと思ったことがあります。やはり強化されたほうがいいですね。飲酒などはなかなか減らないですよね。自転車だったらわからないだろうとお酒を飲んで運転する人もいるかもしれないけど、罰則強化されることによって人々の安全が守られるのであればよいと思います」と罰則強化を前向きにとらえる意見もあった。 広島県警の坂口課長補佐は自転車の運転について「歩道で歩行者に衝突する、ほかの自転車に衝突するなどした場合には、相手にけがをさせる。場合によっては命を奪うことになる危険な乗り物でもあります。ながらスマホの禁止や飲酒運転の禁止については当然のことなので、基本的な交通ルールを守っていただきたい」と呼びかける。
ヘルメットも努力義務では浸透せず
自転車の「ながらスマホ」厳罰化は未成年にも関わってくる。そこで、通学で自転車を利用する高校生に意見を聞いた。 広島市西区にある崇徳高校の新聞部・部長を務める柚川花菜さん(17)。 崇徳高校新聞部は、2023年のG7広島サミットで3日間の動きを高校生目線で記事にするなど精力的に活動。そして、2024年夏に行われた文化部のインターハイ「全国高等学校総合文化祭」の新聞部門大会で4年連続「最優秀賞」を受賞するなど輝かしい結果を残している。 ーー「自転車のスマホ・酒気帯び」の罰則強化についてどのように感じていますか? 崇徳高校 新聞部・柚川花菜さん: 私は毎日自転車で学校に通っているのですが、スマホを操作しながら運転する人を毎日といっていいくらい頻繁に見かけます。私も実際にぶつかりそうになって怖い思いをしたことがあります。今回、罰則が強化されるということですが、校内で知ってる生徒は少ない印象です。生徒の意識を調べるために、まず「ヘルメットの着用」に注目してみました。 崇徳高校 新聞部・柚川花菜さん: ヘルメットの着用は努力義務になっているのですが、崇徳高校の駐輪場にとまっている542台の自転車を対象に調査してみると、542台のうちヘルメットのある自転車はわずか10台でした。努力義務だと「やらない」人も多いし、浸透してないと感じました。だからこそ、罰則が強化されることは安心安全につながると思います。