ちょっと欲張った自分を反省 滝沢和典が取り戻す自分のスタイル「与えられた場面で正しい麻雀を打つ」/麻雀・Mリーグ
プロ麻雀リーグ「Mリーグ」2023-24シーズンで、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)はいまいち波に乗ることができず▲120.0という結果に終わった。チームメイトの佐々木寿人、伊達朱里紗(共に連盟)が繰り広げたロケットスタートに触発され、「『派手な勝ち方をしたい』という気持ちになった」ことが影響したという。長年、プロ麻雀界でも指折りの実力者にして人気選手の滝沢は今期、地に足をつけた選択を続け、対戦相手に付け入る隙を与えない。 【映像】美しい小三元を作り上げた滝沢の完璧手順 ―昨期の振り返りの前に、まずユニフォームが大きく変わった。 滝沢和典(以下、滝沢) 白いから痩せなきゃと思いましたよ(笑)。 ―今も太ってはいないのでは。 滝沢 太ってはいませんが、むくむとすごいので(笑)。 ―では昨期の振り返りを。チームはもう一息という印象だった。 滝沢 序盤にちょっと取りこぼしたところが多かったのが全てですね。仕方ないとは言いたくないですが、とにかく序盤がもったいなかった。佐々木さんと伊達さんが開幕時に連勝してくれたんですけど、個人的にその派手なスタートに引っ張られた部分がありました。というのも「派手な勝ち方をしたい」という気持ちになってしまったんです。その最たるものがツモリ四暗刻をリーチしてしまったことですね。 元々、周りの雰囲気に流されやすいんです。盛り上がる勝ち方をしたいなと。それは大きな隙になりますよね。勝ち負けを競っているのに、ある意味では失礼ですし、良くないなと反省しました。 ―シーズン中に滝沢選手の麻雀が変わった印象、またMリーグ全体もトレンドが変わってきた。 (渡辺太)ふとっしーが登場して、知らず知らずに(攻撃的な麻雀に)影響を受けている選手が増えたと思います。天鳳位というのが大きい。お医者様というのもあるのかも(笑)。説得力がありますよね。真似して(手数の多い麻雀を)練習することもありますが、僕は(危険牌を押しても)3本目、4本目の筋で捕まってしまう。もちろん得な選択をしているということだと思うのですが、僕は致命傷を負わないようにという麻雀をやっている時期が長かったので、新しすぎて戸惑ってしまう。ただ、半荘単位で順位点が付くので、本当にそれが得なのかとずっと考えていました。 このトレンドはまだ続くと思っています。ただそれは上位者の顔ぶれにもよるかなとも。一方、自分自身はそういう(攻撃的な)相手を想定して練習して、だいぶしっくりはきています。僕は相手次第という麻雀を打ってきた。難しいことをしようとして、弱い形にならないように(あえて一人麻雀に近い)練習をしています。 ―チームメイトの伊達選手は昨年も結果を出した。どう見ているか。 滝沢 本人も神がかりすぎていると思っているようですが、戦っている途中でも進化しています。今年もより強い姿で来るのでは、と思います。伊達さんが出る時は対戦相手がかわいそうだなと思っています(笑)。 ―個人としての目標は。 滝沢 これまで目標を立てたことはなくて、去年初めて+200ポイントぐらいと言ってみたら(マイナスしたので)言わなければよかった(笑)。ポイントを踏まえて打つというよりは、与えられた場面で正しい麻雀を打つことが大事だと思っています。プロとして当然ではありますが、その一局にベストを尽くすということを地道にやっていきたいですね。 ―新しい選手について印象は。 滝沢 浅井(堂岐)さんの方が、パンチが重い感じですよね。竹内(元太)さんは系統で言ったら仲林(圭)とか松本(吉弘)君とか。かなり強いと思いました。打牌選択も早くて。 赤ありで戦ったことがないので、どういう戦法というか、方針でくるかというのは見てみたいですね。先輩Mリーガーとして新人を倒してやろう、というような気持ちはないです。 ―チームメイトに期待することは 滝沢 いやもう、いつも通り戦ってくれれば。誰かが勝てば良い、全員調子がいいということはないので。佐々木さんは、なるべく車で来てください(笑)。帰り道が助かります。 ◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。 (ABEMA/麻雀チャンネルより)
ABEMA TIMES編集部