ゴロフキンV20成功で村田諒太の東京ドーム頂上決戦構想に追い風?!
ただボブ・アラム氏は「おそらくアルバレスは長期のサスペンデッドとなるだろう」とゴロフキン対アルバレス戦が先送りされることを前提にしていた。当初、1年の出場停止処分が出されるという見方が強かったからだ。だが、今回、調査に協力的だったことを理由に半分に処分が軽くなった。 もし、ゴロフキンが村田よりも先にアルバレスと再戦することになれば、その結果を待たねばならなくなるし、ゴロフキンが勝つとも限らない。何もゴロフキンにこだわらず、アルバレスが勝てば、そのアルバレスを日本へ呼べば済む話だが、ボブ・アラム氏が「アルバレスのファイトマネーはかなり高額だから」と説明するように、人気の高いアルバレスの日本招聘はゴロフキンの何倍も難しい。そう考えると、ゴロフキン対アルバレス戦が、このまま先延ばしとなり、村田が割り込む形がベストなのだ。 ゴロフキンの圧勝に終わったV20戦だが、36歳の「衰え」も隠せなかった。本来スロースターターだが、アルバレス戦に続き、不用意にパンチをもらう姿が目立った。村田自身も、この試合の感想として「彼の良いところ、悪いところが見えてきた。パンチに対する反応に限って言えば、若干の衰えは隠せない」とコメントしている。村田のブロックをかいくぐるようにサイドから打ち込んでくるであろう“当て勘“抜群の強力なパンチは恐怖だが、村田の世界トップレベルの右も当たるのかもしれない。村田の成長分と差し引きすると手の届かない存在ではなくなってきたのだ。 そもそも村田が今秋ラスベガスで予定されているV2戦をクリアしなければ実現しない夢構想ではあるのだが……彼の運命は、どう定められているのだろう。