契約最終年に妊娠を躊躇することがなくなる!? ミラン女子のキャプテンがクラブのマタニティポリシー導入に喜びを語る
女子選手の権利向上に貢献
ACミランが欧州初の画期的なマタニティポリシーを導入した件に、女子チームのキャプテン、クリスティ・グリムショーが当事者としての感想を語った。 ロッソネリは、2024年8月初旬、所属する女子チームの選手やスタッフに対し、契約最終年に妊娠した人物の自動契約更新保証の方針を取り入れた。またその子どもと同伴する者への育児援助や、その費用の援助も含まれ、女子選手の権利向上が推進されることとなった。 それを受け、グリムショーは『BBC』のインタビューで「母親になるか、サッカー選手のキャリアを取るかという選択に迫られることがなくなりました。間違いなく過去に多くの女性がこの難しい選択を強いられてきたことだと思います」と答えた。 そして彼女は「もしこれまでの状態が変わらなかったら、契約の最終年を迎えた時、母親になることを躊躇してしまうかもしれません。その選択肢を奪ってしまう恐れがあります。しかしこの機会が与えられたことは、今はとても特別なことだと感じています。おかげで私たちは安心できます」 この方針は、ミランの女子サッカー部門の責任者であるエリザベト・スピナ氏が主導してきた政策で、彼女も『BBC』のインタビューでこう答えた。 「ある意味、もっと以前から導入されるべきでしたが、このようなことを最初に考え、状況を変えようと努力できることを嬉しく思っています」 「このプロジェクトが女子サッカー選手の権利向上に留まらず、他のスポーツや女性プロ選手の権利向上にも役立つことを願っています」 近年の女子サッカーの盛り上がりと共に、これまで顧みられることのなかったことに対する指摘や認識の変化が少しずつ増えている。より良い世界、より良いスポーツ界、サッカー界を目指すACミランの活動に賞賛を送りつつ、今後の動向にも注目したい。
構成/ザ・ワールド編集部