【40代・50代】わかってほしい、こころも弱る更年期~漢方養生・心の漢方5選~
急激に女性ホルモンが減る更年期には、ホットフラッシュや不眠など様々な身体症状が現れることが知られている。さらにこの時期、身体だけでなく心への影響も少なくない。更年期のメンタルダウンは、漢方の養生法と漢方薬でどう改善する? 漢方薬剤師の樫出恒代さんに教えてもらった。
災害のニュースに接して、不安でたまらなくなることも
「今年は元日から大きな地震がおきた日本です。 『眠れなくて…』『ニュースを見るだけで、動悸がして…』 実際に地震に遭遇していない方でも、不安でたまらなくなる。ましてやそれを体験した方は身体にその感覚が残っていて、フラッシュバックし、涙が出て止まらない。 新潟で漢方カウンセリングをしていることもあり、そんな方からのご相談が年始から多くありました。地震だけでなく、災害はいつどこで起こるからわからない。不安になって当然です。 そして、春のはじまりになると寒暖差が激しくなり、気温がジェットコースターのようで、自律神経が乱れてきて、身体もこころも不安定になりがちです」(樫出さん)
更年期は女性ホルモンの急激な変化で身体だけでなく、心も不安定に
更年期になると女性ホルモンの急激な変化がある。 「これは、女性の身体にとって大変なことが起きているわけで、身体はその変化を受け止めバランスをとろうとして、かなり無理をしている。だから身体もこころも不安定になりやすく、今までと同じことをしていても疲れやすくなり、感情的になりやすくなるのです。 漢方的にみると 「気」生命エネルギーが減りやすく〈気虚〉 「血」栄養分である血も減りやすく〈血虚〉 「水」も減りやすく〈陰虚〉、乾燥しやすい 傾向があります。 更年期ってそれだけで疲れるわけです。わかってほしい、本当に。だから、無理しないでほしい。 特に身体よりこころは見えないからね。疲れたこころを、ひとりでかかえないで」
更年期、心が弱った春におすすめの養生5つ
「まずは、できる養生を」と樫出さんが教えてくれたのは以下の5つ。 これからの季節「春」におすすめの方法だ。 ①動くことを、意識して 準備が整ってから動くのではなく、動くから準備も整ってくる。歩くことでもOK。自然の気を取り入れて、気を増やしてめぐらせるために。