【40代・50代】わかってほしい、こころも弱る更年期~漢方養生・心の漢方5選~
②夜11時には寝よう 世界で一番ショートスリーパーの日本女性。睡眠の質は身体とこころの栄養になり、気血水を増やして巡らせる。8時間の睡眠をめざして! ③朝、余裕をもつこと 早朝~朝は1日の春といわれる。午前中、出勤前の1日のはじめや、月曜などの週のはじめにいやな症状が出る場合は、春に影響を受ける「肝」が弱っていることが多い。ストレスが関係しているかもしれない。朝や週のはじめは、ゆったりと、余裕をもって過ごすことが大事だ。
④気を巡らせる香りを取り入れる 春にふさわしい香りの食材、セリ科の植物をとりいれる。 〈セリ・三つ葉・セロリ・人参・パセリ〉 紫蘇・ジャスミン・菊花などもよい。 気をスムーズに巡らせてすっきり! ⑤まず、自分を大切に。 春だけでなく、いつもだが、何より大切な自分を労ること。イライラしやすい、熱がこもりやすい、ストレスを感じやすい春だからこそ。ベクトルを自分にむけて、自愛を。
更年期、こころに有効な漢方薬 5つ
○半夏厚朴湯〈はんげこうぼくとう〉 体力中間タイプ。 何も物理的には存在しないのに、喉に何かがつまったり、つかえている感じがする。 不安・心配事・考えこむことが多い方に。 ○加味帰脾湯〈かみきひとう〉 体力あまりないタイプ(血が足りないタイプ)。 寝つきが悪く、夢をみがち。疲れがとれず、やる気もあまり出ない。 血を増やして巡らせることで、気力もアップ元気に! ○柴胡加竜骨牡蛎湯〈さいこかりゅうこつぼれいとう〉 体力はどちらかというとあるタイプ。 便秘がちで、お腹も固く、イライラしやすい。 寝つきが良くない、また中途覚醒もある場合も。悪夢をみがちでうなされることもある。 気のつまりをとり、こころをすっきりさせる。 ○四逆散〈しぎゃくさん〉 体力中間タイプ。 もやもや、うつうつ。特に朝の目覚めがもんもんするタイプに。 不眠・不安・腹痛がある方に。 ○双参〈そうじん〉 【朝鮮人参+エゾウコギ】 深部体温を約0.5度アップするといわれ、エゾウコギが自律神経の乱れを整え、幸せホルモンを増やしてくれる。 冷え症、心配症、不眠、疲れにも。 「更年期という時期は女性ならどなたでも訪れます。でも、必ずそこをぬけられます。 そして、更年期障害は、かなり辛い症状が出る方とほとんどない方がいらっしゃいますが、少しは何かしらの症状があって当たり前と私は思います。それくらい変化している時期ですから。 自分だけ、ではないですよ。元気そうに見える人でも、そう見せてるだけかもしれません。 更年期こそ、ご自分を大事に。漢方薬も取り入れて、気を満たし、巡らせて、ご機嫌でいきたいですね」 注:漢方薬については漢方専門の医師や漢方薬剤師、漢方アドバイザーなどにご相談・カウンセリングの上お飲みください。 【教えてくれたのは】 樫出恒代さん 漢方薬剤師・漢方ライフクリエーター。漢方カウンセリングルームKaon代表。Kaon漢方アカデミー代表。新潟薬科大学薬学部卒業後、一人ひとりのこころとからだにていねいに向き合う漢方カウンセリングを提唱。連載の味わいあるイラストは、本人によるもの。美容家吉川千明氏との共著に「内側からキレイを引き出す 美肌漢方塾」(小学館)