【中国】トヨタ系燃料電池システム合弁、工場稼働
トヨタ自動車は21日、燃料電池(FC)バスを手がける北京億華通科技(北京市)との合弁、華豊燃料電池が北京市に設けた新工場が稼働したと発表した。中国企業と共同開発した商用車向け燃料電池システムを生産する。投資額は非公表。1期の年産能力は1万台。中国商用車市場で燃料電池車(FCV)の普及を加速させる。 工場は北京経済技術開発区に設けた。面積は11万3,000平方メートルで、うち1期は4万4,000平方メートル。工場のほか、試験場、研究開発(R&D)棟、水素ステーションなども設置した。2期は2026年に着工する予定だ。 同工場では、トヨタと中国大手自動車メーカーなど6社の合弁会社、聯合燃料電池系統研発(北京)が開発した燃料電池システム「TLパワー150」などの生産を手がける。 TLパワー150の定格出力は150キロワット、重量は166キログラム。燃料電池の寿命は3万時間。都市間を走る長距離バスや大型トラックなどでの利用を見込む。今年8月には中国第一汽車集団との合弁、一汽豊田汽車(一汽トヨタ)のFCトラック向けに供給している。 トヨタと億華通は21年6月、折半出資で華豊燃料電池を設立した。企業情報サイトの愛企査によると、華豊燃料電池の登録資本金は45億円。