黒島結菜に聞く、あなたを変えてくれた人は誰ですか?
俳優、音楽家、クリエイターなど。さまざまなシーンで活躍する全16名から、ミューズへのラブコールが届きました。 俳優 黒島結菜に聞く、変えてくれた人は…
作家 駒沢敏器
1961年生まれ。学生時代からバックパッカーとして世界各地を訪ね歩く。フリージャーナリストになり経験を積んだのち、2004年に作家に転向。旅先での経験をもとに、小説や旅行記を執筆した。12年逝去。 沖縄について調べているときに、駒沢さんの小説『アメリカのパイを買って帰ろう: 沖縄58号線の向こうへ』を見つけました。ちょうど朝ドラ『ちむどんどん』の撮影前の時期です。優しく温かい文章で、すっと自分のなかに入ってきたのを覚えています。他の作品も読みたくなって、タイトルが目に留まった、エッセイ『地球を抱いて眠る』を購入。すべての物事をありのままに受け入れている姿に感動して、たちまち大ファンに。言葉にするのが難しいのですが、心を持っていかれたとか、恋に落ちた、という表現が一番近いかもしれません。 駒沢さんの本はほとんど持っていて、大切にしています。著作を通して、“私は生きているけれど、この世界に生かされている自然の一部なのだ”と意識するようになりました。東京という大都会にいても、自分自身と向き合えば自然を感じられる。そう分かってから、心が軽くなり何事も受け入れられるようになった気がします。 ●黒島結菜 くろしま・ゆいな>> 1997年沖縄県生まれ。映画、ドラマ、CMなど各方面で活躍している。最新出演作、映画『夏目アラタの結婚』が9月6日からの公開を控える。 Text_Aya Shigenobu, GINZA
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