自動運転の進化がすごい!日産リーフの実験車両は“運転上手”だった。一般道での自然な運転に驚いた!
日産自動車は、2027年度の日本国内におけるモビリティサービス事業化に向けて、自社開発の自動運転技術を搭載した実験車の走行を公開した。横浜・みなとみらい地区の一般道走行を走る自動運転実験車両「リーフ」の実力はいかに? 【写真を見る】横浜の一般道を走る自動運転の日産・リーフ※本文中に画像が表示されない場合はこちらをクリック PHOTO:編集部/NISSAN
交通の流れを妨げないスマートな自動運転
日産自動車は、横浜・みなとみらい地区の一般道を自動運転で走行する「リーフ」の実験車両の様子を公開した。 BEVのリーフをベースにした今回の実験車両は、従来の実験車両に対して性能が向上した6個のライダー、10個のレーダー、14個のカメラをルーフや車体側面など全方位をカバーするように搭載することで検出エリアを格段に広げると共に、より高精度の検出ができるようになった。車線変更や追い越し、交差点での車線交差など、無限に存在すると思われる交通状況・道路環境に対応する運転動作(ユースケース)を有限にするべく検証を行い、横浜で想定されるユースケースを2000個に絞り、そのすべてに対応し、より複雑なシーンにおけるスムーズな走行が可能となっている。
自動運転の“自然な運転”に驚いた!
編集部が取材のため同乗した実験車両のリーフは、横浜の日産本社をスタートして、みなとみらい地区の一般道を走行するルートが設定されていた。途中、交通量の多い片側4車線の大きな道路を走るコースだ。 日産本社を出発した実験車両は、大きな交差点に差し掛かると、対向車が通過するのを確認してから右折し、一般車と混走しながら制限速度まで加速、複数の車線がある道路では周囲の状況を認識し安全に車線変更を行った。もちろん赤信号もギクシャクすることなく落ち着いて停止する。 このように、スムーズに加速し交通の流れに乗った走行をするため、自動運転=ノロノロ運転といった印象はまったく受けない。むしろ、周囲の状況を的確に判断していていて、運転に不慣れなドライバーなどよりは、スマートで安心感のある運転という印象だ。 左折の大きな交差点に差し掛かったときは、横断歩道の歩行者を検知しつつも、歩行者が通り過ぎる前に実験車両は交差点を通過した。これは、歩行者の進む方向や速度を計算しているため、横断歩道上に歩行者が存在しているからといって、歩行者の通過まで必ず待つというわけではなく、自動運転のプログラムとして先に進める場合は、歩行者の通過を待たずに交差点を左折してしまうという判断を行うそうだ。このあたりはドライバーの思考と同様の判断になるようにプログラムされている。また、他車や歩行者の微細な動きも検知することで危険を予測して「かもしれない運転」を行っているという。 自車で対応しきれないイレギュラーな状況に陥った場合(例えば、左折しようと思った交差点の直前でタクシーが客の乗り降りのため停車してしまった場合、それが駐車車両なのかすぐに移動する車両なのか判断つかない場合など)、遠隔監視から自社の状況を確認し、正しい判断の回避行動を車両の送信しイレギュラーな状況を脱出する。