9mm Parabellum Bullet・菅原が語る、「バンドをやっていてよかったと思う瞬間」
「一番クオリティ高いものを」
9mm Parabellum Bulletは10月に、通算10枚目のニューアルバム『YOU NEED FREEDOM TO BE YOU』をリリース。菅原はアルバム制作過程のエピソードなどを語った。 菅原:コンセプトはいつもなくて「いまあるクオリティの高い曲を集めたアルバムを作ろう」という感じです。アルバムのタイトルは2曲目の歌詞で「この言葉、なんかいいな」と思うところがあって。最初は曲のタイトルにしようと思ったのですが、アルバムのタイトルとしてつけたほうがメッセージにできるし、よりいいかなと。 サッシャ:ちなみに7月には20周年の企画としてファン投票の上位20曲を収録した、デジタルベストアルバムをリリースしました。ファンが聴いている曲などを知って、アルバムを作るうえで軸になったことはありますか? 菅原:結果が意外で、シングルでもない曲が1位でした。そういうところは栄養として僕らは受け止めて、プレゼントしてもらったなという感じです。一番クオリティ高いものを作ろうということはぶれずに「うれしいな、こういうのも好きだよね」という。結果を反映させるのではなくて、いまあるいいものを一番高いクオリティで完成させようという感じでした。 サッシャ:アルバムバージョンの『Brand New Day』を入れると11曲ありますが、個人的には『Domino Domino』が好きです。 菅原:これはけっこう新しめな感じの曲です。歌詞を書いているうちに「ドミノ的な要素で歌詞を書こう」と思ってやっていました。 サッシャ:ドミノ倒しね。 菅原:でもアイデアができなくて。「ドミノ倒したらいいけどなにを倒せばいいんだ、どんなドミノなんだ」となったら、願い事を1個ずつドミノにすることにしました。願い事がいっぱいあって、それを1個ずつドミノにして並べていって、それを倒すという歌詞にしようと思って。そのときに「歌詞というのはそうやって書くんですよ、菅原くん」って自分で自分にツッコミを入れました(笑)。 サッシャ:客観的な菅原さんが出てきたと。 菅原:ちょっと煮詰まっていたのですが、その瞬間に世界が違うルールになるじゃないですか。歌詞のルールになるから「これを俺はいつも探しているんだよ菅原くん!」という感じでした。