軍事誌発の「伝説の航空機本」が“復刊”で、いま「静かなブーム」なワケ
歴代担当編集者が語る
歴代の担当編集者は「あまりに特徴をよくとらえているので、しまいには機種名を聞くと、実物の画像より先にノブさんのイラストの絵が頭に浮かんでくるようになってしまう」と口をそろえる。 つまりは、この本に詰め込まれているのはノブさんの航空機への圧倒的な愛。それが航空ファンならずとも、一度手に取ってみたくなる一冊となっている所以なのだろう。 ---------- 【ノブさんの略歴】 1949年2月14日、東京北区生まれ。航空機イラストの第一人者。子供の時から絵を描くのが好き。高校は工業高校。製図が得意で、飛行機のプラモばかり作っていた。卒業後、東京航空計器に就職、雑誌に一コマまんがを投稿、何度か掲載されるもデッサンがなってないとの評に奮起、まんがを描くのをやめて会社勤めの傍ら絵画教室に通う。自信をつけて投稿を再開、あちこち掲載されるようになって、会社も辞め、プロをめざす。その後、各種雑誌、図鑑、単行本、新聞紙上で発表、ミュージアムグッズや航空自衛隊のパッチのデザイン、模型のボックスアートなども手がけた。著書に『図上の敵機』(ソニー・マガジンズ)、『球形の音速機 下田信夫作品集』(廣済堂出版)、『Nobさんの航空縮尺イラストグラフィティ』(大日本絵画)、『Nobさんの飛行機グラフィティ(全)』(潮書房光人新社)ほか。日本酒にもこだわり、蔵元を訪ねたり、銘酒を仕入れている酒屋と懇意にしていた。2018年5月、歿。享年69。偲ぶ会には、ノブさんファンで俳優の石坂浩二氏らが発起人を務めた。 ----------
潮書房光人新社