「気候変動対策資金」交渉が難航 先進国・途上国間に溝…協議延長も COP29が最終日
【バクー=小野田雄一】アゼルバイジャンの首都バクーで開かれている国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)は22日、最終日を迎えた。ただ、主要議題である来年以降の気候変動対策資金の枠組みを巡る先進国と途上国の溝は依然として埋まっておらず、協議は23日以降まで続くとの観測が強い。 現在の気候資金の枠組みは、先進国が途上国の気候変動対策を支援するため来年まで年間1000億ドル(約15兆5000億円)を拠出すると規定。11日に開幕したCOP29では来年以降の新たな資金枠組みの合意が目指された。だが、大幅な増額を求める途上国と、増額に慎重な先進国の対立は深く、交渉は難航している。 国連のグテレス事務総長は21日、「(交渉の)失敗は許されない」と訴え、歩み寄りを求めた。