アラフィフにとっての「フリル」、“イタい”と言われないための着こなしの鉄則「トップスで着る」「バッグで取り入れるのはNG」
華やかでロマンチックなイメージのフリル。大人になってもフリルを好む女性は多いはず。でも、「甘くなりすぎ」「若作りしすぎ」と思われないか心配も。そこで、大人女性におすすめのフリルの取り入れ方をパーソナルスタイリストの杉山律子さんにうかがった。 【イラスト解説】「フリル」の着こなしのポイントをイラストで解説!
フリルはトップスの小さい面積で取り入れるのがベスト
いつの時代も女性が好むデザインのひとつがフリル。大人女性が取り入れるならトップスとボトムのどちらがベスト? 「フリルは、たとえ色が黒であったとしても意外と甘さが出るデザインなので、アラフィフにはハードルが高いアイテム。 取り入れるのなら、できるだけ小さい面積にするのがコツです。フリルがあってもあまり目立たずさりげない方が、大人女性には違和感なく着こなせます。 そういう意味で、おすすめはトップス。トップスでも首回りにフリルが付いていると甘さが目立つので、フレンチスリーブが少しフリルになっているくらいがいでしょう。 最近はスカートでフリルが段になっているデザインも見かけますが、これはモデル体型の人でないと難しいアイテムです。フリルで下半身も大きく見えますし、足も短く見えやすい。ボトムのフリルは大胆なデザインになってしまうので注意しましょう」(杉山さん・以下同)
フリル付きのトップスにはワイドパンツで甘さを抑える
では、トップスでフリルを取り入れた場合、どんなアイテムとコーディネートすれば大人っぽく着こなせるのか。 「それ以外のアイテムは辛口でまとめるのが鉄則です。トップスにフリルが付いているので、ボトムはワイドパンツなどハンサム寄りのアイテムが好相性。色は、白や黒、カーキといったクールな色にすることで甘さが引き算されるのでおすすめです。 デニムを合わせる場合は、普通のデニムと合わせると若い女性のファッションになってしまうので、ワイドデニムがベスト。色はブルーデニムだとカジュアル度が増して若作り感が出てしまうので、黒か色落ちしていないネイビーなどデニムの中でもキレイ目に見える色を合わせましょう。 パンツの場合、黒やネイビーのテーパードパンツを持っている人も多いと思いますが、これにフリルのついた白いトップスを合わせると授業参観のようになってしまいます。また、ふんわりしたスカートと合わせると甘さが加速してしまい、年齢とのギャップが出てしまうので注意しましょう」 ◆靴やバッグも辛口なアイテムで甘さを引き算 「フリルを取り入れたコーデには、足元も辛口を意識して」と杉山さん。おすすめはシャープな印象のポインテッドトゥのパンプス。 「つま先が尖ったポインテッドトゥのパンプスならシャープな印象になるのでフリルの甘さを抑えてくれます。逆に小さなリボンの付いたバレエシューズやつま先が丸いシューズは甘さが加速するので避けましょう。 ボトムスがワイドパンツならスニーカーと合わせてカジュアルダウンしてもOKです。 バッグは小さなミニショルダーだと甘さが加速してしまうので、クラッチバッグや大振りのトートにして甘さを押さえましょう」 ◆大人女性にフリルデザインのバッグはNG 店頭などではフリルがデザインされたバッグも見かけるが、大人女性が取り入れるのはあり? 「バッグなど小物にフリルが付いていると服に比べて甘さが目立つので、他のアイテムを辛口にしたとしても大人女性が取り入れるはやめましょう。やはりトップスにさりげなくフリルが付いているくらいのほうがイタい印象になりませんよ」 かわいらしいイメージのフリルは、小さな面積でさりげなく取り入れるのがポイント。合わせるアイテムを辛口にして大人かっこいいスタイルで着こなして! ◆教えてくれたのは:パーソナルスタイリスト・杉山律子さん 一般社団法人スタイリストマスター認定協会代表。映画や広告、音楽業界など幅広い分野でスタイリストとして活躍後、結婚・出産を経て、2016年よりパーソナルスタイリストとして活動開始。ファッション講座やプロ認定講座を開催。顔立ちや体型、に合わせたスタイルの提案に定評がある。新著に『シンプルにはじめる 大人の着こなし入門 プロが教えるセオリー&アイデア』(翔泳社)がある。 取材・文/青山貴子