「マックの月見バーガー」は「黄身」が残念。“月見感”を楽しめるのは“意外なチェーン店”
月見バーガー、個性が光る。 暑い夏がまだまだ収まらない9月ではありますが、食の世界では少しずつ秋の気配が漂いはじめました。中でも真っ先に思い浮かぶのが、中秋の名月にちなんだ「月見バーガー」。今やファーストフードチェーンはこぞって月見メニューを発売。マクドナルドの月見バーガーをイメージする方も少なくないでしょうが、結論から申し上げれば、マックだけではもったいない!他を見渡すと超個性的で、同コンセプトでここまでオリジナリティを打ち出せるケースは珍しいかもしれません。つまり客の立場からすると、楽しみが広がっているということ。 ⇒【写真】マクドナルドの「芳醇ふわとろ月見」も、ふわとろなのは蒸し焼き玉子ではなくフィリングやバンズによるもの そこで今回は、現在発売中の新作・月見バーガーをずらりと実食。マックを基準にしながら、特に個性が光った2店を素直にレポートしていきたいと思います。
マクドナルドの月見バーガーは軽かった?
まずマクドナルドの月見バーガーで確認しておきたいのが、期待と現実とのギャップ感についてです。月見バーガーは1991年から販売されているロングセラー商品であるため、すでに一度は食べた経験がある人も少なくないでしょう。改めてメニュー写真を見てみると、黄金色に輝く目玉焼きが中心に挟まり、リッチで重厚な雰囲気がたっぷり漂っています。とくに新発売の「芳醇ふわとろ月見」は、そのネーミングからの期待度はふくらむばかり……。ふわとろ感はどんなものなのでしょうか? まずは王道の月見バーガーを実食する前に、重さを計測してみました。重量は、163グラム(筆者による計測、包み紙を含む重量)。手に持った時の実感には個人差があるものの、私は軽いなと感じました。つまりボリューム感で勝負しているわけではないということ。そしてバーガーの中身を確認してみると、月見部分で気になることに気がつきました。
「黄身」と「バンズ」が気になってしまった
それは、月(黄身)がはっきり美しく際立っていないということ。しっかり蒸し焼きにしたたまごは白身も黄身も固ゆで状態であり、境界線はぼんやりしています。秋の月といえば明るくきれいに見えるのが特徴で、そのイメージが期待として追い打ちをかけるとすれば、商品写真と実物とではやや解離があるかもしれません。だからと言っておいしくないというわけではありません。100%ビーフのパティ、目玉焼き、ベーコンにトマトクリーミーソースの組み合わせは、クラシカルな味わいで王道感があります。1個でガッツリ満足感を得るようなプレミアムバーガーを期待するのではなく、気軽なスナック感覚として味わうのが賢明です。 そしてもう一つは、新商品として登場した「芳醇ふわとろ月見」。芳醇なバターの香りとふわとろたまごの味わいが楽しめる新作で、バター風味のふわもち食感のバンズがポイントです。これは好みが分かれそうだと感じました。その理由は、ふわふわとろとろなのが、お月様ではないから。つまりふわとろなのは、周りの食材達。スクランブルエッグフィリングやソースに強いとろみ感があり、バンズがとにかく柔らかく、蒸し焼きたまごの存在はやや軽め。これをどう評価するかは、食べる人によって違ってきて当然。重量は186グラムであり、月見バーガーよりも少々重めというレベルでした。