豪雨災害への備え「ハザードマップ」活用を「内水氾濫」対策には雨水貯留施設
RKB毎日放送
今年も沖縄地方などがすでに梅雨入りし、大雨による災害が心配される時期になっています。自然災害からいのちを守るためには、自治体などが公表しているハザードマップを活用することも重要です。 【写真で見る】福岡市天神周辺地区の内水ハザードマップ ■「ハザードマップ」とは 自然災害が発生した時に被害が想定される区域を色で表し、避難場所や避難経路を示すハザードマップ。大雨による浸水や地震、津波など様々な災害を想定したものがあります。 ■福岡県古賀市はハザードマップを「3D化」 福岡県古賀市は、より分かりやすいハザードマップを目指して、浸水想定区域や土砂災害警戒区域などの情報をデジタル・3D化しました。災害リスクが一目で分かります。 ■9割以上の自治体が未整備「内水氾濫」ハザードマップ ところで、大雨によってしばしば発生するのが「内水氾濫」です。内閣府によると、この「内水氾濫」については、9割以上の自治体がハザードマップをまだ整備していないということです。 地表面と下水道の排水能力などをシミュレーションするのに時間とコストがかかるためです。 大雨で河川が増水して起きる「外水氾濫」に対し、用水路や下水道の排水能力を超えて水があふれてしまうことを「内水氾濫」と言います。 久留米市では2018年から6年連続で内水氾濫が発生。1メートル以上浸水した地域もありました。 ■大学グラウンドで「内水氾濫」対策 本田奈也花アナウンサー「久留米大学のグラウンドです。広いですよね。サッカー場1面もゆうに入ります。このグラウンドが雨が降ると貯水施設になるんです」 他の場所より低い位置にあるこのグラウンド。筑後川に流れ込む水路のそばにあり、25メートルプール50杯分の雨水を貯めることができます。 久留米市都市建設部 中島雄平さん「近年雨の降り方がひどくなっているので、こちらで水を貯めている間に多少時間をかせぐことができる。その時間を使って避難することが大事」 ■地下に「雨水貯留施設」整備 今年3月に運用が始まったのは、御幣島公園の下に設置された雨水の地下貯留施設です。