45歳会社員、住宅ローンを「変動金利」で返済中です。“短期金利”が上がると聞きましたが、固定金利に借り換えるべきですか?「残高1500万円」ですが、影響はあるのでしょうか?
一気に金利上昇しても慌てることはないが……
前記のように変動金利が上昇すると、毎月の負担額もさることながら、総返済額が大きく変わってしまうことが分かりました。ですが、返済額に関して多くの金融機関が定める「5年ルール」と「125%ルール」と呼ばれるものがあるのはご存じでしょうか。 「5年ルール」とは、金利が上がっても5年間は毎月の返済額が変わらないというものです。「125%ルール」は、5年経過した6年目以降において、今までの返済額に対して125%の金額までしか上げることができないというものです。 「そういったルールがあれば気にする必要はないではないか」と油断してはいけません。金利上昇が大きくなり、125%ルールが適用されてしまうと「未払い利息」が発生します。125%で賄いきれなかった利息部分が返済の最終回に一括で上乗せされるというものです。最終回にローンを終えるために、さらにお金を借りたり、自宅を処分したりする可能性が高くなる、ということになります。
ローン期間は残り15年、最良の選択肢は?
これからの金利変動がどうなるのかは読めません。ですが、じわりじわりと変動金利が上がっていく可能性は否定できません。 それであれば今返済している住宅ローンの処遇をどうするのか考える必要があるかもしれません。まとまったお金が手元にあるのであれば一括返済すれば安心ではありますが、返せるだけの資産があるなら悩みませんよね。 そうなると残された選択肢は「今のまま条件変更しない」、あるいは「固定金利に借り換える」となるはずです。 前者は金利上昇におびえながら生活することになります。一方、後者は金利負担が大きくはなりますが精神的な安心感を得られるでしょう。幸いにも相談者はローンが残り15年と比較的短期間になりますので、当初10年固定金利型の住宅ローンを選択すれば、ある程度の負担は抑えられるかもしれません。 まずは借り入れをしている金融機関に相談したり、ネット検索してローンを比較したりするなどしてみるのはいかがでしょうか。 出典 日本銀行 2024年9月12日 わが国の経済・物価情勢と金融政策 執筆者:宇野源一 AFP
ファイナンシャルフィールド編集部