【戸崎圭太 独占手記】有馬記念14年以来2度目V レガレイラは「優しいだけでなく“強い”女の子」
64年ぶりに歴史が動いた。24年中央競馬の総決算「第69回有馬記念」が22日、中山競馬場で行われ、レガレイラがシャフリヤールとの追い比べを制してG1・2勝目。1960年スターロツチ以来、有馬史上2頭目となる3歳牝馬Vを成し遂げた。初コンビで快挙へ導いた戸崎圭太(44)は14年ジェンティルドンナ以来、10年ぶり2度目の有馬V。スポニチ本紙に独占手記を寄せた。 10年ぶりに有馬記念を勝つことができました。今の思いは…。とにかく、レガレイラに頭が下がります。最後の直線で外のシャフリヤールにちょっと前に出られたのですが、そこからの頑張りが凄かった。21日付のコラムで「優しい女の子」と書きましたけど、それだけではなく、強さがあるなと改めて感じました。 10年前の勝利は、ジェンティルドンナからもらったプレゼント。そう感じたのは「リーディングなのにG1勝利がないなんて情けない」という焦りがあったからです。でも、今回は少し違います。今でもリーディングは目標ですが、それが全てではない。大きなケガをしたこともあって、競馬に乗れることのありがたさを凄く感じています。 ですから、有馬記念を勝っても心は冷静。最終レースでは完全に気持ちを切り替えていましたし、表彰式ではプレゼンターの長澤まさみさんをゆっくり見ることもできました(笑い)。 レース自体は、枠順や展開など全てうまくいきました。前に行く馬が外ではなく、内にいた並びも良かったです。(横山)典さんが逃げるのも想定内。そういえば、コラムと一緒に21日付の紙面に掲載された、僕が中山芝2500メートルについて解説した記事は読んでもらえました?あの企画、今思えば僕にとっても役に立った感じです。普段は何となく流れで乗ってしまうところを、初心に返って細かい部分までじっくり思い返したことで、多くの気付きがあった気がします。来年もぜひ、やってください!(JRA騎手)