<日本S速報>ソフトが武田が完投、先発全員安打で先勝!
プロ野球の日本シリーズが24日、福岡・ヤフオクドームで開幕、ソフトバンクがヤクルトに4-2で先勝した。ソフトバンクは4番の内川が肋骨骨折で欠場することになったが、そのチームの危機に打線が奮起。4回に松田の先制本塁打を含む6連打で3点を奪い、先発全員安打で主導権を握ると、守っては、先発の武田が9回二死までわずか3安打に抑えるピッチング。完封目前で畠山に2ランを浴びたが見事な完投勝利。過去の日本シリーズのデータに照らし合わせると、初戦勝利チームの日本一確率は、約63パーセントとなっている。
ソフトバンクに衝撃が走った。CSでは3試合連続で決勝打を記録しMVPを奪った4番でキャプテンの内川がシリーズを欠場することになったのだ。14日のCS初戦で、ファウルボールを追った際にフェンスに激突して左の肋骨の骨折で全治3週間と診断されていたが、この日になってバットが振れないくらいに悪化。泣く泣くシリーズ欠場の決断を下した。工藤監督は、「チームにとって大きなマイナスだが、彼の野球人生を考えれば無理はできない。酷な言い方かもしれないが、いないものと考えて戦うしかない」と、代役の4番には、イ・デホ、5番に松田、6番に中村。レフトには、元ヤクルトの川島を入れて1番で起用した。 予告先発を真中監督が拒否したが、ヤクルトの先発は予想通りに左腕の石川、ソフトバンクも武田を立てた。その初回の立ち上がりに両チーム共に先制機をつかむ。まずはヤクルト。一死から首位打者、川端が逆方向を意識したバッティングでセンター前ヒット。期待の山田はボールを打ち上げたが、畠山が右前打でつなぎ二死一、三塁としたが、雄平は二塁ゴロに倒れた。一方、ソフトバンクも、柳田が二死からショートの左を破って出塁。イ・デホが逆らわず右翼線に二塁打を放ち、二死二、三塁。松田が四球を選び満塁としたが、中村はショートゴロ。ゲームは動きそうで動かなかった。 石川の低めに集まる変化球に手を焼いていたソフトバンクは4回の攻撃前にベンチ前で円陣を組んだ。 一死から松田が外に落ちていく変化球をうまくバットに乗せる。打球は左中間スタンドへと消える先制のホームランとなった。松田は、これが3度目の日本シリーズ出場になるが、初の本塁打。 「うまく打てました。シンカーだったかな。先制できてよかった」。チームリーダーの声が弾む。 打たれた石川は動揺したのか、少しボールが浮きはじめた。中村、吉村が連打。一死一、二塁として今宮がセンター前にヒットを打ったが、上田がホームへ好返球し、中村の絶妙のブロックもあって本塁憤死。中村がボールをこぼしたため、工藤監督が抗議したが、タッチ後にボールを落としたものでホームインは認められなかった。だが、二死一、三塁と残ったチャンスに高谷の三塁前への当たりそこねのボテボテのゴロがラッキーなタイムリー内野安打となる。さらに川島もセンター右へのタイムリーで続き2点を追加。ソフトバンクは、この回、6連打で3点を奪い主導権を握った。 一方、打たれたベテランの石川は、「ホームランを打たれた後に切り替えて流れを止めなければならなかったのに……」と、悔しさを滲ませた。 ソフトバンクは、2番手の石山から、先頭の今宮が出塁すると、高谷にバントで送らせ一死二塁から川島は三振に倒れたが、代わった左腕の中澤から、先発で一人だけヒットのなかった明石が、左中間を破るタイムリーツーベースで貴重な追加点。 一方、ヤクルトの強打をどう封じ込めるがテーマだったが、武田が2回以降、二塁を踏ませない。ストレートの抜群の球威とキレで、高めのゾーンをうまく使い、そこに縦の大きなカーブを交える絶妙のコンビネーションで6イニングをノーヒットピッチング。8回に一死から大引に二塁内野安打を許したが、後続を断ってゼロ行進を続けさせた。球数も少なく、9回のマウンドにも上がった武田は、最後までスピードに衰えがなく、ショートの失策で一死から川端を出したが、トリプルスリーの山田は、追い込んでからカーブでライトフライ、この試合、4打席すべてでフライでノーヒットに抑えた。完封が目の前だったが、4番の畠山にレフト超えに2ランを打たれたが、完投勝利。ソフトバンクが先勝した。