【40代・50代、知れば知るほどおもしろい!ホルモンの世界④】疲れを解消するにはストレスホルモン「コルチゾール」を上手にコントロールすることが不可欠
<コルチゾールのおもな働き> ・ストレスに対抗する ・肝臓で糖を生成する ・筋肉でのタンパク質代謝や脂肪の分解など、代謝を促進する ・炎症やアレルギーを抑える ・免疫機能を抑える ・成長ホルモンの働きを強める ・筋肉を減らし、脂肪をため込む
ストレスを意識的に発散してコルチゾールの過剰分泌を防いで
では、コルチゾールを適度に分泌させるためには、どうしたらよいのだろうか? 「ストレスが増えすぎると過剰に分泌されるようになるので、自分なりのストレス解消法を見つけて、意識的にストレスを発散することです。自分のペースを大切にして、その日の疲れはその日のうちにリカバーするよう心がけましょう。睡眠は7時間を確保することもポイントです。 また、体を動かすのもおすすめです。現代人は体を動かさず、脳だけを動かしていることが多いですが、脳だけが疲れている状態は最もストレスを感じやすいといわれ、逆に体が疲れていても、脳が元気ならストレスとは無縁でいられるといわれています。ですから脳だけが疲れていると感じたときは、ランニングをするなど適度な運動で、体を動かしてストレスを発散しましょう。
そのほか、“マインドフルネス”もおすすめです。マインドフルネスは、近年ブームになったのでご存じの方も多いと思いますが、過去や未来でなく“今”に意識を向け、余計な思考を頭から排除するプチ瞑想法です。マインドフルネスのひとつである“ボディスキャン”もおすすめ。目を閉じて、頭頂、眉毛、目、肩…と自分の体を上から順に細かくスキャニングし、力が入っている場所や、不快感のある部分がないかチェックしていきます。違和感を感じたり、重く感じる部分があったら、そこは自分の疲れやすい部分ということ。意識的にケアをして疲れを取りましょう」
【教えてくれたのは】 内科医・糖尿病内科・統合医療医・漢方医。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後は大学病院などを経て、現在は福岡県みやま市にある自身のクリニックにて地域医療に注力。専門は糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療、ダイエット治療など多岐にわたり、テレビ・ラジオなどのメディアで医療の最新情報を発信。著書に『「毎日疲れない」にいいこと 超大全』(宝島社)など多数。 写真/Shutterstock 取材・原文/和田美穂
【関連記事】
- 【40代・50代、知れば知るほどおもしろい!ホルモンの世界③】幸せホルモン「セロトニン」&愛情ホルモン「オキシトシン」を増やして、更年期のメンタル不調を軽くしよう
- 【40代・50代、知れば知るほどおもしろい!ホルモンの世界②】痩せホルモン「アディポネクチン」「インクレチン」を増やして、効率よくダイエット
- 【40代・50代、知れば知るほどおもしろい!ホルモンの世界①】食欲を司るふたつのホルモン「レプチン」「グレリン」をうまくコントロールして太りにくい体に!
- 【40代、50代】ストレスホルモン「コルチゾール」の減らし方教えます! /Dr.根来秀行
- 【40代、50代】寝ても寝足りない人必見! 眠りの質を上げるピラティスの基本動作