負けたら開幕3連敗…。2敗同士の名門対決「東京サントリーサンゴリアス×トヨタヴェルブリッツ」。ジャパンラグビーリーグワン2024-25第3節
まずは主将が「生命線」と表現したブレイクダウンを連取し、サンゴリアスのアタッキングラグビーを表現する。やりたいラグビーができた、という確信がV字回復の足場になるはずだ。
一方のヴェルブリッツ。
今季は姫野和樹キャプテンの大学同期、SO松田力也が埼玉ワイルドナイツから加入。スティーブ・ハンセンHC、イアン・フォスター共同コーチという超豪華な元NZ代表指揮官コンビの体制となり躍進が期待された。
しかし第2節ではフィジカリティが成長した三重ホンダヒートに金星を許した。ただ敗戦後の会見で、世界的名将ハンセンHCはすぐに問題点に言及し、指針を示した。
「今日の試合に関してはペナルティやハンドリングミスが多く見られました」
「勝ちたいという気持ちが強過ぎるがゆえに、個々で『どうにかしたい』といった心境が悪い判断につながった側面があると思います。なので、いまの課題としてそこに焦点を当てていきたいです」
「気持ちがありすぎるがゆえに個々で動いてしまう。これまでに似たようなチームを見てきました。まず、メンタルの点でどう解決していくのか、チームの一体感を生み出すのか、その課題を克服することができれば、良いラグビーを展開できると思います」
第2節時点の問題点は、戦力でもなく技術でもなく、プレッシャー下でのメンタル面であると指摘。チームの一体感を保つことの重要性を示唆した。
経験豊富なハーフ団(SHアーロン・スミス、SO松田力也)に変更はない。苦しい場面になっても個々に走らず、チームのシステムを信じ切れるか。
初勝利を挙げて復調の契機にするか。それとも開幕3連敗を喫してしまうのか。両軍にとって序盤のターニングポイントになるかもしれない、重要な一戦だ。
多羅 正崇