一斉に「シェイクアウト訓練」 防災の日にちなみ 館山(千葉県)
地震が起きた時の安全行動を一斉に取る「シェイクアウト訓練」が2日、館山市内で行われた。学校や福祉施設、企業など56団体、2962人が参加を表明し、それぞれの場所で机の下にもぐるなどして頭と身の安全を守る行動を取った。 シェイクアウト訓練は米国で発祥した防災訓練。地震が起きた時を想定して取るべき三つの行動である、▽まず低く▽頭を守り▽動かない――を約1分間行う。 館山市では、シェイクアウト訓練を9月1日の防災の日に合わせて毎年行っており、今回は「相模トラフを震源とするマグニチュード8・1の地震(最大震度6強)が発生」という想定で行った。 午前9時半に防災行政無線や安全・安心メールなどで訓練の情報が流され、参加者は、それぞれの場所で一斉に訓練を行った。 館山市北条の北条幼稚園(石川康浩園長、園児数97人)では、園児たちが地震の時に身を守る行動について学んだ。 そら組の教室では、園内放送で頭を手で押さえて守り身をかがめる「ダンゴムシのポーズ」を取るように合図があると、園児たちは近くにある机の下に素早くもぐって、ダンゴムシのポーズで頭を守り、じっと姿勢を保った。 渋谷一禾ちゃん(5)は、「(ダンゴムシのポーズをする時)ちょっと緊張した」。 今井知恵教頭(58)は「防災訓練は毎月行っているが、南海トラフ地震臨時情報が出されたこともあり、いつも以上に緊張感をもって訓練していきたい。子どもは体で覚えられるよう、繰り返し訓練することが大事。今後も継続していきたい」と、身を引き締めていた。