中小企業の半数以上が冬季賞与を支給 うち約4割が昨年より増額 「年収の壁・支援強化パッケージ」を知らない事業所は6割超
「年収の壁・支援強化パッケージ」を知っているか聞いたところ、「知らない」が61.6%と過半数を占める結果に。中小企業の人手確保を支援する施策でありながら、十分に認知されていない現状が明らかになった。
■3割超が年収の壁を意識せずに働ける環境づくりに「取り組んでいる」
「年収の壁・支援強化パッケージ」について、同社が説明をしたうえで、今後の活用予定について聞いたところ、61.6%が「取り組む予定がない」と回答。
一方、「すでに取り組んでいる」事業所は7.0%で、「取り組む予定」がある事業所を含めると38.3%という結果に。
■賞与支給に関する意見・課題は、「原価が上がり支給できない」「多く支給しても税金が高い」「制度の改正・改善が必要」など
賞与支給についての課題や意見を自由回答で求めたところ、業績に関する課題や現行の制度についての意見などの回答があった。
回答は以下の通り。なお、括弧内はそれぞれ業種/従業員規模/所在地を示している。
<賞与支給についての課題や意見(一部抜粋)> ●経営状況が厳しい ・物価上昇で原価が上がり支給できなくなった(飲食/~4名/高知県) ・コロナ禍以降思うように売り上げが回復しないため出したくても出せない(飲食/10~19名/静岡県)
●給与・賞与額をアップしたい ・もう少し支給額を上げたい(運輸/~4名/静岡県) ・もう少し賞与額を増やしたい(介護・福祉/5~9名/東京都) ・売上を上げて従業員の給料も上げられるようにしたい(飲食/30~49名/京都府)
●現行の制度に対する意見 ・「年収の壁・支援強化パッケージ」は事業所の負担を増やすと思う(介護・福祉/10~19名/茨城県) ・パート労働者は賞与を出すとその分勤務期間を減らすことになるため、評価がしづらい(医療/~4名/神奈川県) ・今の介護報酬制度では職員が満足できる給与・賞与は支給できない(介護・福祉/~4名/宮城県) ・ボーナスを多めに支給しても、賞与に対する税金が高すぎる(建築・不動産/10~19名/東京都)
【調査概要】 調査対象:「採用係長」利用事業所の人事・労務担当者 有効回答数:284 調査期間:11月2日~24日 調査方法:インターネット調査
<参考> ネットオン「<2023年>中小企業の冬季賞与支給に関する調査を実施しました」
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