阪神・近本 チームは7点差逆転負けも自身初満塁本塁打&初6打点 打撃3部門でチームトップに
「DeNA11-9阪神」(11日、横浜スタジアム) 痛恨の7点差逆転負けを喫したが、1番打者のバットは光り輝いていた。阪神・近本光司外野手(29)が自身初の満塁本塁打を放ち、自身最多の6打点をマーク。打率、本塁打、打点の打撃主要3部門でチームトップに立った。苦しい時ほど頼りになる男。負けられない12日の第3戦も必ず、打線をけん引してくれるはずだ。 【写真】満塁弾を放った近本を出迎える首脳陣 今岡コーチは「さすがやな~」の表情(笑) 少しうつむきながら帰りのバスへと向かった。自身初のグランドスラムに、同最多6打点。それも勝利につながらなければ意味がない。近本は淡々と試合を振り返った。 3-2で迎えた三回だった。2点を追加し、なお2死満塁。中川颯に対してフルカウントから外角低めのツーシームを2球連続でファウルにして、迎えた8球目だった。 「ツーシーム、ツーシームだったので、(狙いを)絞らないでいっていました。満塁だったので必ずゾーンの中で勝負すると思って打ちにいきました」。真ん中へのスライダーをすくい上げると、打球は勢いを失わずに右翼スタンドへ。10日・DeNA戦での先頭打者本塁打に続く2試合連続の6号は、6年目で初の満塁本塁打。どよめきと大歓声の中、少し表情を緩めた。 昨季6号を放ったのは101試合目だった8月10日・巨人戦。今季は約24本塁打ペースで、自己最多の10本塁打を放った21年を上回るペースで本塁打を放っている。だが、数字には興味を示さない。「もう6本なのか。どうなるか分からないけど。それに関しては何も考える必要はないかな」。今後も自分の打撃や役割に徹していく考えだ。 1点を先制後の二回2死二、三塁では左翼と遊撃の間に打ち上げた飛球がポテンヒットとなり、ワンバウンドした打球は左翼・筒香の頭上を越えて2点適時二塁打となった。 22年9月7日・ヤクルト戦での4打点を上回る自己最多の1試合6打点を記録。8試合連続安打で、5月は全試合で安打を放っている。さらに打率・279、6本塁打、19打点で、打撃3部門でチームトップに立った。 チームにとって、最大7点差をひっくり返されて敗れたダメージは大きい。嫌なイメージを振り払うためにも、重要となる12日・DeNA戦。絶好調のトップバッターにかかる期待は大きい。