『海に眠るダイヤモンド』鉄平の告白シーンは“神木演出”で長回しに 新井Pが語る名シーンの裏側と俳優陣の凄み
■杉咲花&土屋太鳳の変化を実感「より深みが増した」「感情表現が豊かに」 どちらも俳優たちのリアルな演技が視聴者の琴線に触れた。新井氏は「土屋さんと初めて会った作品が『リミット』(2013年)だったのですが、まだ当時は学生でした。いまもいい意味でキャッキャしている部分はあるのですが、すごく感情が豊かなになったという印象があります」と変化を述べ、「百合子というとても難しい役にハマっていたなと。監督も言っていましたが、これまで観たことなかった表情が撮れていると。お母さになったということもあるのかもしれませんが、いろいろな人生経験をして、母になって子育てして、お仕事両立して、いろいろな苦労をしているなかで、人生の渋みというか経験がすごく表情に出ていると思いました」と評価する。 一方、杉咲については「花ちゃんは『夜行観覧車』(2013年)というドラマのオーディションに来ていたのですが、当時中学生だったんです。いまもまだ27歳なので、十分若いのですが、本当に成熟されたような。当時からニュアンスが出るお芝居をされていましたが、より深みが増して、お芝居をしていないお芝居がすごい」と絶賛する。 杉咲が演じた朝子は、現代で名優・宮本信子が務める。新井氏は「花ちゃんが先に収録が始まっていたので、スタッフが現場で撮った花ちゃんのお芝居を宮本さんは見て役作りを行っていたようです。杉咲さんは宮本さんの演技をどこまで意識しているのかは聞いてみたいです」と、杉咲の芝居の組み立てに興味を示していた。 現代の玲央、過去の鉄平の二役を演じた神木は、新井プロデューサー、塚原あゆ子監督、野木亜紀子脚本初参戦。新井氏は、第6話の告白シーンでの神木の提案の話に触れつつ、第8話で玲央が、未来に向けて踏み出すシーンについて「殻を破ったとき表情が変わったんです。さらに9話、10話とどう玲央が変わっていくのか、注目してほしいです」と語った。