池江璃花子

2019年2月に白血病を公表した競泳女子の池江璃花子（24）＝横浜ゴム＝が25日、病状が治まって異常が見られなくなった状態を指す「完全寛解」を迎えたとインスタグラムで報告した。 【写真】「ありのままの自分」…闘病中の短髪姿を披露した池江璃花子 「とても長い5年間だったなと感じています。退院してからの生活は想像以上に大変で、退院後も別の大きな病気をしたり、精神的にも苦しかった時期もありました」 合宿先のオーストラリアで体調を崩し、帰国後の検査で白血病と診断された。入院中の写真も公開。多いときは10本以上の点滴につながれていた。19年12月の退院後も数えきれないほどの薬を飲み、通院を続けながら奇跡的な復活を遂げ、21年の東京五輪はリレー種目に出場。今夏のパリ五輪は2大会ぶりに個人種目を泳ぎ、100メートルバタフライで準決勝まで進んだ。 医療関係者や家族らへの感謝を示し「私の中には逃げるという選択肢はないので、これからもそんな自分と闘いながら全力で競技と向き合いたいと思います」。4年後のロサンゼルス五輪に向けて、池江が新たなスタートを切った。（角かずみ） ■白血病　白血球などの血液細胞ができる過程で異常が起き、がん化した細胞が無秩序に増殖する病気で、20歳未満の人がかかるがんの中では最も多い。進行の速さや、がんになる細胞の種類により、急性骨髄性白血病や急性リンパ性白血病などと細かく分類されている。息切れやだるさ、発熱といった症状、健康診断の血液検査がきっかけで見つかることがある。抗がん剤や分子標的薬、骨髄移植などの治療法がある。