SWCC、電動車バスバー用に耐火被覆付き平角銅線サンプル供給
電線大手メーカーのSWCCは22日に、電動車バスバー用の耐火仕様被覆付き平角銅線の、サンプル提供を始めると発表した。開発品は素材に高機能無酸素銅のミディップを使うことで、優れた加工性や導電性を確保。さらに火災を想定した1100度の環境で30分間耐えられる性能を兼ね備えている。2026年度以降に発売される電動車への搭載を目指している。 バスバーは大容量電池などの搭載で車載スペースが限られる中、電動車の電装部品として需要が増加。ワイヤハーネスと比較して省スペースで配線できることも特長となっている。同社では加工性・導電性に優れたミディップを使用した平角線と、製造効率の良い絶縁被覆押出技術がバスバーと親和性があるとして、22年に車載バスバー用の被覆付き平角線を開発していた。今回新たに開発しサンプル提供を始めるのは、市場で求められる電池内の発火や異常発熱に対応するため、電気導体に耐火層と絶縁層の2層の被覆を施し、バスバーとしての基本特性に加えて耐火・耐熱特性も兼ね備えた製品となっている。 電池内の電装部品間の接続や、1メートル以上の長尺電装区間に対応する用途での適用を想定している。25年中の販売開始を予定しており、26年度には25億円の売り上げを目指す。