<一球入魂・’22センバツ木更津総合>第3部 チームへの評価/上 好投手中心、高レベル /千葉
◇拓大紅陵・和田監督「千葉の強さ見せて」 2021年の秋季県大会を制し、関東大会で4強入りした木更津総合は、今春のセンバツに出場する。切磋琢磨(せっさたくま)する好敵手のチームを率いる監督や、県高野連役員に昨秋の熱戦を振り返ってもらうとともに、木更津総合にエールを送ってもらった。 県大会決勝で対戦した拓大紅陵の和田孝志監督は「あと1本が出る、出ないというところで力の差があった」と振り返る。 この試合、拓大紅陵は木更津総合の金綱伸悟投手(2年)から9安打を放ったものの、決め手となる長打力で及ばなかったといい、2―14で敗れた。和田監督は木更津総合を「1年生の秋から素晴らしいボールを投げていた越井颯一郎投手(同)を中心とした良いチーム」と評価し、金綱については「この冬に更に成長したら、もっと強いチームになると思う」と話す。木更津総合打線に関しては「組み合わせにもよるが、センバツで好投手相手にも良い勝負ができるのではないか」と分析する。 拓大紅陵はこの冬、課題の打力を強化するためにバットを振り込み、体作りに打ち込んでいるという。両校はいずれも木更津市内にあり、和田監督は「比べられることもあるが良い目標になっている。近くに実績のあるレベルの高いチームがあるのは恵まれている」といい、「甲子園で『千葉の野球は強いんだぞ』という試合を見せてほしい」と期待した。 ◇ 県高野連の酒匂一揮会長は、印象に残った木更津総合の試合として県大会準々決勝(市船橋戦)を挙げ、「ハラハラとするような接戦であっても慌てない戦いぶりは、まさに横綱相撲のようだった」と話した。 リードオフマンとして貢献した山田隼外野手(同)や4番を任された水野岳斗外野手(1年)らを中心とした打線は「抜け目がなく、勝負強さはトップレベル」と表現する。また、中西祐樹主将(2年)については「個性あるそれぞれの選手の能力をまとめ、高いリーダーシップを見ることができた」と語る。県大会決勝で拓大紅陵を大差で破った時には、「関東大会での活躍が楽しみになる」と思ったという。 「千葉に紫紺の優勝旗を持ち帰ってほしい」と願う酒匂会長は、大舞台に臨むナインに向けて「主将の中西を中心に地に足をつけた野球をすれば結果はついてくると思う。緊張を力に変えて精いっぱい頑張ってほしい」と話している。【長沼辰哉】