『怪獣8号』インタビュー!福西勝也×瀬戸麻沙美×加藤渉が語るアフレコ裏話「1話の収録が終わった後に原作の松本先生から…」
アニメ『怪獣8号』(テレ東系 毎週(土)後11・00)がついにスタートした。原作は「少年ジャンプ+」で連載中の松本直也の人気漫画。日常的に怪獣が人々を脅かす世界で、自らが怪獣と化してしまった主人公の日比野カフカ。“怪獣8号”として追われる存在となりながらも、日本防衛隊入りの夢を諦めず、立ち向かう姿を描いている。アニメーション制作は「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズなどのProduction I.G、怪獣デザイン&ワークスは「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズなどのスタジオカラーという豪華布陣も話題の本作。3話(4/27OA)の放送を前に、カフカ役の福西勝也さん、カフカの幼なじみで防衛隊第3部隊隊長の亜白ミナ役の瀬戸麻沙美さん、カフカの後輩で共に防衛隊入りを目指す市川レノ役の加藤渉さんにインタビューを敢行した。 【写真】『怪獣8号』キービジュアル ◆2話までOAされましたが、ご覧になっていかがでしたか? 福西:この作品に関わる全てのスタッフの皆さんのこだわりがこれでもかと詰まっているのが、映像から伝ってきて。“すごすぎる…!”と大きなため息が出ました。私自身のこだわりとしては、カフカが食べているところは実際に食べながら、鼻栓をしているところは実際に鼻栓をしながらアフレコをしたんです。あと、走っているところは加齢感のある、取り繕う余裕もない人間の情けない息遣いになるようにしました。そういった細かい音まで感じていただけていたらうれしいです。 瀬戸:カフカたちが怪獣を解体するシーンがこんなに生々しいんだなと。怪獣が現れて、防衛隊の隊員たちが戦った後にはこういう後始末や街の惨状がある。これがこの世界の日常なんだと知らしめられて。画面から匂いまで漂ってくるようでした。ミナとしては、最初のせりふが怪獣を殲滅してその報告や周りへの指示出しをするシーンで。そこから始まるのでどうしても強く印象付けたくなってしまうのですが、ミナにとってはあくまで日常の当たり前のことでしょうから、変に気張らないようにしました。 加藤:僕は2話の終わり際が好きでした。キコルが登場して、ちょっと独特なBGMからのキコルのスーツの駆動音、そしてエンディングへ。その一連のシーンの映像、音、全てが完璧だなと。一度ご覧になった方もぜひ見返していただきたいです。レノとしては、劇中の時間軸で言うとカフカと出会ってまだ1~2日程度のはずなのですが、その段階で既に漫才的な掛け合いが出来上がっていて。面白くて楽しいシーンになったなと、自分の中でも手応えがありました。 福西:そこは私も超手応えがあります! 加藤:よかった。手応えがないって言われたらどうしようかと(笑)。 福西:あるよ(笑)。その時に出せる最大限を出せました。テストの後、声がかぶるところはどうしても別録りしなければならず、順番に演じたシーンもあったのですが、それでも相手の声が聞こえてくるような。実際には掛け合っていないのに、掛け合っているような。いわゆる“ゾーン”に入ったという感覚が、2話の時点で既にありました。 加藤:病院から飛び出して逃げるシーンとかね。 福西:そうそう。自分も相手も手応えが感じながら演じているのをお互いが分かっていましたし、実際の仕上がりからもそれを感じていただけるシーンになったのではないかと思います。 加藤:例えば、「カフカだけここのせりふのニュアンスを強めたいです」とディレクションが入ったら、そこだけ直すと受けのレノのせりふのニュアンスも変わってきてしまうだろうから、「すみません、僕ももう一度やらせてください」って、お互いがお互いの修正に参加するということが、このシーンだけでなく全編を通してあったんです。そういうこだわりを2話のそのシーンでは2人共強く持っていたので、思い入れがあります。 福西:「ここは特に大事だよね!」と話をしてから臨んだもんね。 瀬戸:私は役どころ的に2人とのそういう掛け合いはないので。いいなぁと思いながら見ていました(笑)。きっとお互いに事前に準備してきたであろう緻密なプランはありつつも、マイク前では楽しそうに掛け合いをしていて。ディレクターさんもそれを楽しんでいるようでしたし。 福西:そうそう。こちらの思いも汲んでくれつつ、楽しんで見守ってくださって。 瀬戸:原作を読んでカフカとレノの関係性が好きだという方はきっと多いですよね。アニメもご覧くだされば、より魅力的に感じてくださる方が増えそうだなと思いました。
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