投票所入場券が未着…鎌倉市選管に苦情など1日100件超 投票日までに届くか
27日投開票の衆院選を巡り、鎌倉市内の有権者への投票所入場券の郵送が遅れ、同市選挙管理委員会に1日100件以上の苦情や問い合わせが相次いでいる。市選管は22日に発送作業を終えたばかりで、投開票日までに全世帯に入場券が届くかはぎりぎりの状況で、期日前投票も2021年の前回と比べ、3割にとどまっている。 市選管は衆院解散された9日以降、印刷業者と急きょ契約を結んだ。有権者約15万人分の入場券が21日に業者から納品され、市選管は公示から6日が経過しようやく発送作業を終えた。しかし、土日の配達は行われず、郵送には4日程度がかかることから全世帯に届くのは投開票日2日前の金曜日となる見込みという。 市民からの「期日前投票に行きたいけど入場券が届いていない」という苦情も公示直後には一日十数件だったが、今週に入り100件以上も殺到。市選管の業務もパンク状態で、他部署から“クレーム対応部隊”の応援を要請した。市役所や支所には「投票所入場券が届いていなくても期日前投票できます」と張り紙をし、周知も図っている。 入場券がないと投票できないという誤解もあり、期日前投票も前回は7日間で計9774人だったが、今回は3019人にとどまっている。新内閣発足から戦後最短での解散・総選挙に市選管は「政府の動きと市の作業スケジュールがかみ合っていない」と恨み節を口にしている。
神奈川新聞社