阪神・梅野隆太郎は幸運の男「自分でも忘れないポイントになる」通算1000試合出場を打席で彩る
(日本生命セ・パ交流戦、阪神ー日本ハム、3回戦、18日、甲子園)さすが、もってる男や~! 阪神は交流戦最終戦の日本ハム戦で延長十一回、2-1で今季2度目のサヨナラ勝ち。1死二、三塁で梅野隆太郎捕手(33)が暴投を呼んだ。プロ11年目の梅野は通算1000試合出場を達成。交流戦は7勝11敗で2年連続負け越しとなったが、単独2位に浮上。リーグ戦再開となる21日のDeNA戦(甲子園)へ弾みをつけた! 幸運の瞬間がやってきた。自らの記念日を勝利で祝うことができた。バットは4打数無安打。それでも勝利の瞬間を打席で迎えることができた。延長十一回1死二、三塁で、サヨナラ暴投-。通算1000試合出場を達成した梅野は照れながらお立ち台に呼ばれると、感謝の思いを口にした。 「記念の日に、こういう風にみんなの前で勝てたのが良かったかなと思います。幸運的なものがあったけど、1000試合(出場)でいい思いをできたのは自分でも忘れない、ポイントになるのかなと思います」 試合開始から3時間54分。矢沢の速球を捕手の田宮が弾いた。白球が転々とする間に三走・植田がホームに滑り込む。五回に近本の適時打で1点を先制も、七回に追いつかれた後は膠着状態が続いていた。攻撃陣は球団ワーストにあと1と迫る15三振。五回には梅野のセーフティースクイズで三走・前川が飛び出し、憤死する場面があるなど、もどかしさが充満していた。終わりよければすべてよし。梅野の笑顔でミスを帳消しにした。 「本当に鍛えてくれた(日本ハムの)山田(勝彦バッテリー)コーチの前で迎えたというのも感慨深いものがある」 福岡大から2014年ドラフト4位で入団。新人年から42試合で7本塁打と持ち味を発揮したが、プロの世界は厳しかった。黒田ヘッドコーチ、山田バッテリコーチらに首根っこを捕まえられ、配球のイロハを教わった。ところが、16年には新人だった坂本の台頭もあり、出場わずか37試合。肘や肩が悲鳴を上げ始めていた中、捕手分業制が主流となり、焦る気持ちはさらに高まった。 「痛いとか言ってられないポジションだから。できる範囲で自分で気を入れてやった部分が今に至っていると思う。楽に1試合(のプラン)を立てることは1つもない」