阪神・梅野隆太郎は幸運の男「自分でも忘れないポイントになる」通算1000試合出場を打席で彩る
幼い頃から憧れていた城島健司(現ソフトバンク球団会長付アドバイザー)から教わったのは「切り替えの大切さ」だという。常に結果だけが問われる世界。引きずることが身を滅ぼす。だからこそ、丈夫な体を保つことを最優先に変えた。
昨年8月13日のヤクルト戦(京セラ)で左手に死球を受けて骨折。「体のいろんなことを見つめることが転機になった」。自宅では酸素カプセルに入り、体の痛みも消えた。17日に33歳を迎えたばかりで「いいシーズンにしたい」と誓った。
「自分たちがやっていかないと優勝はない」
交流戦は7勝11敗も2連勝で終え、貯金は2に戻った。貧打は解消されないが、岡田虎には筋書きのないドラマがある。首位広島に2・5ゲーム差の2位で21日からリーグ戦再開。球団生え抜き捕手として田淵幸一に続く大台に乗った梅野が必ず幸せを運んでくれる。(三木建次)
■梅野 隆太郎(うめの・りゅうたろう)
1991(平成3)年6月17日生まれ、33歳。福岡県出身。福岡工大城東高から福岡大を経て2014年D4位で阪神入団。1年目から強肩強打の捕手として活躍し、19年4月9日のDeNA戦(甲子園)ではサイクル安打を達成。同年はシーズン123補殺で捕手の日本記録を樹立。18年から3年連続でゴールデングラブ賞。21年に国内FA権を取得し、行使せずに残留。22年から3年契約を結び、契約最終年の今季は42試合出場、打率・153、0本塁打、5打点。173センチ、77キロ。右投げ右打ち、年俸1億6000万円。背番号「2」