「もうトレンドではない」…超音速航空機スタートアップはなぜ失敗したのか(海外)
アメリカ空軍はエクソソニックの訓練用無人機の方針を変更
投資家はエクソソニックに対し、商用航空機ではなく軍事契約できるものに注力するよう圧力をかけてきたとタイは話す。これは同社が収益を上げるために開発できる最小の製品だった。アメリカ空軍が方針を変更するまでは。 「彼らは訓練に特化した無人戦闘機を望んでいたわけではなく、戦闘に特化したものを求めていた。それがここ2、3年の優先事項になっていた」と彼は話す。 「その結果、外部から得られる資金や投資家からの支援もすべてなくなり、挽回することができなくなってしまった」 彼は、エクソソニックへの戦闘機関連企業の関心はアメリカ空軍の動向にかかっていたと話す。アメリカ空軍の関心がなくなってくると、無人偵察機を訓練や軍事的な用途に使う可能性のあったドラッケン・インターナショナル(Drakken International)などの潜在的ビジネスパートナーの関心も薄れてしまったという。 「防衛部門にチャンスがなければ、商業部門にもチャンスはない」とタイは話している。
商業的に実現する可能性が高い「極超音速」
「超音速の資金調達の問題の一つは、新しく輝かしいコンセプトではないことだ」と、タイは話している。超音速はすでに1940年代から人類が始めていたことであり、「そこで開発すべき新しい技術はほとんどない」という。 「エクソソニックにとって良いアプローチは、極超音速飛行に焦点を当てることだっただろう」
Taylor Rains,Benjamin Zhang