鈴木砂羽さん(52歳)「土下座騒動も結局すべては己のせい、と今は思う」40代まで続いた暗黒時代を語る|美ST
22歳のとき、映画『愛の新世界』で初主演を飾り、さあこれから!と言う時期にスランプに突入。そのスランプは10年続いたと、鈴木砂羽さんは語ります。「すごく長く感じた10年でした。周りの意見を気にし過ぎて、どんどん“自分らしさ”の迷子になっていったんです」。そんな中で見出した俳優としての新たな活路や、ワイドショーをにぎわせた“あの事件”について、今改めて振り返ってくれました。 ▶︎ショートヘアに輝く笑顔が素敵でカッコよすぎる…!【鈴木砂羽さん・52歳 画像集】
“女版・大杉漣”を目標に、どんな端役でもいい!と、とにかく映画やドラマに出まくりました
お話を伺ったのは…俳優・鈴木砂羽さん(52歳) 《Profile》 1972年生まれ。静岡県出身。美術短期大学を中退後、文学座の研究生となる。研究所卒業後の94年、映画『愛の新世界』で主演としてデビュー。圧倒的な存在感でブルーリボン賞など各新人賞を多数受賞。その後、舞台やテレビドラマでも幅広く活躍。直近では、テレビ朝日のドラマ「相棒 season23」に出演中。ドラマ、映画、舞台、バラエティのほか舞台演出、マンガの執筆など幅広い表現ジャンルで活躍している。 初主演映画は非常に好評で、たくさんの賞をいただきました。しかし、このまま主役路線でいくという事務所のやる気についていけませんでした。 当時大手芸能事務所に所属をしていましたが、若いだけで垢抜けない、でも生意気なイモ娘には一挙手一投足に注文が入って。「そんな顔するな」「そんなことするな」と。母からも「あのインタビューの答え方は何?」「あの服、砂羽には似合わないんじゃない?」、友人からは「砂羽ってテレビで見ると太って見えるよね」っていう具合に、四方八方からご意見番が現れました。 撮影では伸び伸びとやれていたのに、どんどん自分らしさが削がれていく感覚がありました。ありのままの私とは? と。 同世代の美しい女優さんたちが映画やドラマで主役を演じる様子とも比べてしまい、私なんてただのその辺のふかし芋なんだわ、と本当に自信がなくなりました。若くてキラキラしている時代なのに、すっかり引っ込んでしまいましたね。 しかし、いつまでも腐っているわけにはいかないし、思い切ってシフトチェンジを試みることに。今の私にできることは?と考え、「バイプレーヤーで日本一になろう!」「女版・大杉漣になろう!」と、どこか屈折した思いからではありますが、当時のマネージャーと話し、活路を見出したんです。気鋭の若手監督と組んでみたり、実験的な自主制作映画に出てみたり。 がむしゃらに映画やドラマに出まくって、“年間最も出演作が多い女優”と言われたこともありましたが、嬉しい反面、もっと芸能人らしいポストや、華々しい女優ポジションに…と、口には出さないけど憧れていたと思います。30代半ばくらいまで、そんな屈折した思いでバイプレーヤーに自ら徹していたんですよね。