「実は470ccまでは許される」って本当!? ドライバーのヘッドの体積が460ccまでと決められているのはなぜ?
これ以上大きくなるとゴルフがつまらなくなる?
ドライバー特徴といえば「大きなヘッド」ですが、ドライバーのヘッド体積は460ccまでと決められています。それはどうしてなのでしょうか。レッスンプロ兼クラフトマンの関浩太郎氏は、以下のように話します。 【写真】リョーマゴルフの新作ドライバーが初ランクイン! タイトリスト2機種も人気 2024年9月売れ筋ドライバーベスト5
「世界中で適用されるゴルフの公式ルールは、イギリス・スコットランドにある『R&A』と、アメリカのニュージャージー州にある『USGA』と呼ばれる2つの組織が制定しています」 「最近では、2019年のルール改定でゴルフがより多くの人にとって親しみやすいものとなるよう、一部の複雑なルールが撤廃されたり、緩和されたりしています。その一方、根本にある『ゴルフが簡単な競技になり過ぎないように』という理念は変わっておらず、特にクラブやボールといった『ギア』の面ではそれが顕著に現れています」 「例えば『飛び過ぎるボール』や『カップインし過ぎるパター』など、それほど練習しなくても簡単にプレーできてしまうようなギアは『非公式』として規制をかけ、全てのゴルファーが対等に張り合えることを目指しています」 「その一環として、ドライバーのヘッド体積にも規制をかけています。なぜなら、ヘッドが大きくなるほど『慣性モーメント』も大きくなって芯が広がり、ボールがフェースの中心から離れたところに当たっても、真っすぐかつ遠くまで飛びやすくなるからです。もしも、R&AやUSGAがドライバーのヘッド容量に規制をかけていなかったとしたら、今頃には500ccや600ccという頭でっかちなドライバーが生まれていたでしょう」 厳密に言うと、ドライバーのヘッド体積は460ccが上限ではあるものの 、実は470ccまで猶予が与えられています。メーカーとしては、「飛距離を伸ばしたい」というニーズに応えるためにも上限ギリギリを攻めたいところですが、大量生産するとどうしても上限を超えるものができてしまう可能性があるため、「460cc+テスト許容誤差10cc」とされています。