【ホラー漫画】心霊現象の正体にドギマギ…?“霊が視える男”もお手上げ→かわいすぎる猫又の癒やしパワーにほっこり【作者に訊く】
背中を流してくれたり、添い寝される感覚があったり、果ては朝食を作ってくれたり……。謎の“心霊現象”に悩まされていた学生には、守護霊のような猫又が憑いていた――。 【漫画】本編を読む 「視える男と憑かれた男」は、漫画家のくりきまる(@kurikimaru)さんのオリジナル作品。「31番目のユーリ」(竹書房、全5巻)や「オーガの兄貴と奴隷ちゃん」(講談社)など商業作品を手掛けるかたわら個人制作にも精力的で、同作をまとめたKindleの無料電子書籍「岩崎くんと加藤くん 視える男と憑かれた男」には800件以上の評価が集まっている。同作の制作背景を、作者のくりきまるさんに取材した。 ■霊に好かれる体質を持つ主人公の岩崎と猫又少女が織りなす奇妙な日常 大学生の岩崎は、霊に好かれる体質でありながら、まったく霊が視えない。彼の周りで起こる謎の現象に不安を感じ、霊能力者の加藤に相談すると、加藤の目に映ったのは猫又の少女だった。驚くべきことに、猫又は岩崎の生活を支えようと尽くし、背中を流したり、添い寝をしたり、朝食を作るなど、岩崎の日常に寄り添う存在として行動していた。善意から起こるこれらの心霊現象に対し、加藤は「祓えない」と判断。猫又の存在をそのまま受け入れることとなった。この心温まる奇妙な日常を描くのが、くりきまるさんのオリジナルシリーズ「視える男と憑かれた男」である。 物語は霊が視える加藤の視点を通して、霊に憑かれながらもそれに気づかず生活する岩崎との関係が描かれていく。善霊も悪霊も登場し、物語が進むにつれてキャラクターが増え、加藤が巻き込まれるトラブルも複雑さを増していく。そんな不思議な日常の中にも、笑いと感動が同居しており、読者を引きつけるポイントだ。 本作「視える男と憑かれた男」シリーズが生まれたきっかけについて聞くと、「以前飼っていたペットが甘えん坊で、いつもくっついて回っていたんです」と述懐。続けて、「既に他界してしまいましたが『今でも一緒にいてくれるといいな』と思ったのが本作を描いたきっかけになります」と、創作のバックボーンを教えてくれた。 くりきまるさんが作品の肝として挙げるのは第7話の熱中症のシーン。意識が朦朧とする岩崎が、視えないはずの猫又の手を感じ取る場面だ。見えない存在であっても絆が結ばれているという思いが伝わってくる該当話を、ぜひ読んでみてほしい。 取材協力:くりきまる(@kurikimaru)