本棚裏の隠し扉から現れる 極小のシークレットベース|小さな秘密基地
■リビングに隠された扉 本棚の向こうのミニ書斎 ●埼玉県/井上邸(※その他の写真は【関連画像】を参照) 【関連画像】本棚裏の隠し扉から現れる 極小のシークレットベース|小さな秘密基地 アメリカ西海岸のリゾートを連想させるような、使い込まれた古材を配したカリフォルニアスタイルの井上邸。 1階のリビングダイニングキッチンのどこかにミニ書斎に続くドアがあるというが、なかなか見つけられない。 教えてもらったのはリビングの奥にある本棚。それがドアを兼ねていて、開ければ1.5畳ほどのシークレットスペースが現れる。 「私が使うことが多いですが、教員をしている妻が在宅で研修を受けるのもこの書斎。子どもがリビングで遊んでいても音が書斎に響かないのです。妻の小物作りなどの趣味もここですね。子どもたちがお絵描きをする場にもなります」とオーナーの井上陽平さん。 では、井上さんはこの秘密基地をどのように使っているのか。書斎の中をひと目みればわかる。 部屋の壁に沿うようにL字型のテーブルを、正面の壁には有孔ボードを設置。そのボードに飾られるのは、ランタンやシェラカップなどのキャンプ用具だ。 井上夫妻の趣味はキャンプ。24時間勤務の消防士を職業とする井上さんは、キャンプ用具のメンテナンスをこの部屋で行う。 また、珈琲を飲みながら読書をしたり、ランタンのほのかな灯りの下で軽く酒を飲みながら物思いにふけったりして、激務の疲れを癒す。 井上夫妻の住まい造りへの情熱は強かった。書斎の天井板は夫妻が三度も塗装をし、古さを出すためにあえて傷を付けて雰囲気を出した。 満足のいく完成度と井上さんは語るが、有孔ボードに掛けるキャンプ用具のレイアウトをさらに洗練させたいと目を輝かせる。 ■●秘密基地造りの3箇条 1,書棚を扉にしてあそびを作る。 2,小窓を取り付けて開放感をプラス。 3,趣味を有孔ボードに展示。 ■●Owner’s voice あまり広いスペースだと使い勝手が悪いと感じます。こじんまりしたほうが集中できて、秘密感も増します。 【取材協力】 S.Factory 埼玉県秩父市下影森722-6 0494-22-3009 文/相庭泰志 撮影/米屋こうじ