伝統文化を継承 地域住民や観光客らがナリムチ作り 奄美大島
14日は五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全を祈る「ナリムチ」。ブブ木(リュウキュウエノキ)に色とりどりの餅を飾り付け、床の間や仏壇、墓前などに供える。15日の小正月を前に鹿児島県の奄美大島北部や徳之島などで見られる新春の風物詩となっている。 12日、奄美市笠利町のまーぐん広場でナリムチづくりワークショップが開かれた。奄美群島の宿泊施設「伝泊」の運営を中心に集落文化と建物を継承したまちづくりに取り組む奄美イノベーションが企画した。 地域住民や観光客ら10組31人が参加。家族連れの姿もあり「もっとお餅付けたい」「もう一個作りたい」と話す子どもたちも。参加者は伝統行事を体験しながら交流を楽しみ、会場は鮮やかな〝餅の花〟で華やいだ。 ナリムチは「正月の送り」の18日に下ろされる。かつて家々ではこの餅とサツマイモを混ぜてヒキャゲを作り、食べる風習もあった。
奄美の南海日日新聞